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アメリカの会社との取引。契約違反の裁判は日本で?

法律ノート 第1212回 弁護士 鈴木淳司
May 11, 2020

 長年知っている親しい40代男性が末期がんであるというニュースが入ってきました。コロナで医療機関にもかなり負担が生じているようですが、このような時期に入院をしたり、治療をするのは誰にとっても容易でないことが想像できます。もうお見舞いにも行けない程度弱っているということも聞き、ショックを受けました。ご家族の気持ちを考えると、このようなパンデミックの異常事態だけでも辛いのに、そのなかでの更に辛い出来事です。心が痛いです。

アメリカの会社との取引。契約違反の裁判は日本で?

 「日本在住の者です。アメリカにいる中間業者に頼み、アメリカから物を輸入しているのですが、最近になり不良品が多いため、契約を打ち切ろうと思っていました。ところが、アメリカの業者から、裁判はカリフォルニアに来ないとできないし、法律もカリフォルニアの法律が適用されるといったニュアンスのメールが来ました。私の経営する会社は、中小企業でアメリカに支店などもありません。また、アメリカには遊びには行くのですが、仕事でアメリカに行くことはありません。こういった場合には、日本で裁判は起こせないものなのでしょうか」というものでした。

まずは契約書に沿って

 簡単な前回の復習をすると、契約書に規定があればその契約書に沿って適用される法律と、裁判をする場所が決まります。そして、契約書に規定がないようなケースでは、お互いの関係に密接に関連する場所が裁判をする場所になり、その場所を管轄する法律が適用されることになりそうですが、ケースバイケースです。

相手のビジネスを観察

 今回のケースのような事例において考えにくいですが、かりに契約書がなかったり、裁判管轄・準拠法の規定がなかった場合には、基本的に取引関係においては、相手方の所在地を基本に考えるのが適しています。

 しかし、そうすると、今回の相談では、わざわざ日本からアメリカに行って提訴しなくてはならなくなります。そこで、なんとか日本で提訴できないか、ということになります。

 まず可能性を探るために、相手のビジネスを知ることが重要です。
 かりに、日本と頻繁にビジネスをしているとか、日本に営業所や営業の人を置いているなど、日本との繋がりがどれだけあるのかが、一つ重要なファクターになります。

中間業者の存在は?

 そして、今回質問にある「中間業者」の行動も確認する必要があります。

 かりに、この中間業者が頻繁に日本に滞在しているなどという情報があると、中間業者に対しての訴訟も日本で考えられるかもしれません。

「送達」が可能か

 裁判をするには、単に訴状を裁判所に提出するだけでは足りません。訴状を訴える相手方に対して「送達」しなければなりません。送達というのは、相手方にどのような訴訟を提起して、何を求めているのか書いてある書類です。この送達というのはかなり訴訟において重要で、日本でもアメリカでも厳格なルールが定められています。訴訟をするのであれば必ず必要な行為です。

 この送達がなされてはじめて訴訟としては実質的なゴングが鳴るという感じです。

 ところが送達については相手方に直接手渡しするのが原則ですから、外国にいる人や会社に対して訴訟をする場合には、かなり翻訳などの手間がかかりますし、政府間で送達の取り決めをしている場合も多くありますので、色々な機関を通さなければならず時間もかかります。

 ですので、相手方の行動をよく確認して、日本に頻繁に滞在している場合には送達が日本国内で可能になることもあります。

管轄違いの申立て

 間違ってはいけないのが、送達があれば裁判は出来ますが、相手方は裁判管轄が不適当であるということで争うことは当然できます。
 この争いでそれなりに時間がかかることもありますので覚悟はしておかなければなりません。うまくいけば裁判管轄が認められることになりますが、負ければアメリカで裁判をしなくてはならなくなりそうです。

手を組む会社はないか

 とにかく、相手方がどの程度日本とビジネスなどのつながりがあるのかを先行して確認しておくことが重要です。また、他に似たような不良品を多く見つけて不満を持っている業者などと情報を共有することも重要です。かりに、一社だけではなく数社一緒になるとそれなりに力にもなると思います。

 今回いただいている質問への一般的な考えは上記の通りですが、何か他にも類似の質問があれば、ぜひ法律ノートに質問をされてください。

 まだまだシャットダウンは続いていますが、心身ともに健康に留意してまた一週間がんばっていきましょうね。


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辞職した社員に守秘義務契約違反の疑い(2)_1120

法律ノート 第1120回 弁護士 鈴木淳司
July 31, 2018

 アメリカの大統領も女性問題に関して弁護士との録音テープが公開されていますが、日本でも官僚の贈賄立件のためのテープが公開されました。今ではスマホでも簡単に録音や録画できてしまうので、このようなニュースになってしまうのでしょう。公の人たちは常に注意をしないと、いつカウンターパンチを食らうかわかりませんね。もちろん通常の訴訟で相手の同意がない録音は使えない可能性が高いのですが、強制捜査を受けた場合には、このような録音も公になってしまう可能性はあるのですね。皆さんは夏の暑さをどう乗り切っていらっしゃいますか。

辞職した社員に守秘義務契約違反の疑い(2)_1120

 さて、前回から考え始めた、「私はベイエリアの企業で人事関係に携わっています。昨年辞職した社員が、会社の情報を持ち出して使用しているのではないか、という疑念が会社内で出てきました。もちろん、会社におけるコンプライアンスの一環として、入社時に守秘義務契約を締結しています。このような場合、なにか会社として法的にクレームをすることができないのでしょうか。」という質問を続けて考えていきましょう。

守秘義務の期間も確認

 前回、どのような情報を守秘しなければならないかどうかについては、特にビジネスに関連する場合、守秘義務契約書を確認する必要があるというところまで考えました。一般論ですが、守秘義務契約書というのは、どちらかというと金銭や物品のやり取りが発生しない契約書で、ビジネスの付き合いをはじめる最初に締結することも多くあります。そうすると、内容をよく読まずに、署名をしてしまうということも発生します。さらに、ビジネスが進むと守秘義務があるという意識も希薄になってしまいます。したがって、どのような内容を守秘するのかは、必ず契約書に立ち戻って考えなければなりません。

 今回質問されている方のように会社を辞めてしまった人間が、守秘対象の情報を使用していると懸念されている場合、まずは、当該の被用者がどのような守秘をしなければならないのか、そしてその守秘の期間はどの程度なのかを確認する必要があります。守秘の期間については、まちまちで永続的な場合もあります。

辞職した被用者に守秘義務を喚起する通知を

 情報が漏洩しているのではないか、確実に証拠を抑えられない場合には、なかなか法的な対応に踏み込めないケースも少なくありません。私も相談に乗ることは多々あるのですが、訴訟まで踏み切れるというケースはとにかく証拠がなければならないのです。

 ただ、この辞職した被用者に対して、通知をすることであれば、ハードルは低くないわけです。簡単に言えば、「あなたは、当社を辞したあとも、守秘義務があることを喚起します」と言った文言とともに、守秘義務契約書のコピーを添付して送っておけば、心のタガにはなるのではないでしょうか。これが今回の質問にあるような場合の対応第一歩です。

情報漏洩先の第三者に通知する場合

 今回質問されている方も、社内または第三者からの情報で、何らかの漏洩を疑われていますが、一体どのような情報が漏洩されているのかを契約書に照らして推測していかなければなりません。

 漏洩というのですから、守秘義務契約書の当事者ではない第三者が絡んでいるはずです。会社にとってプラスにもマイナスにもなる場合があるでしょうが、場合によってはその漏洩先の第三者に対して「当社の情報が漏洩されている懸念があるので、そのような場合があれば機密情報の使用をただちにやめていただきたい」といった内容の通知を行うことも考えられます。

 このような通知を受け取った場合は、十中八九弁護士に相談するでしょうし、その弁護士は一切「回答する必要はない」というでしょう。そうすると、実際の効果があるかないかはわかりませんが、少なくとも、機密情報については気にすることになると思います。

 この第三者に対して通知を行うということになった場合、契約書そのものは添付しない方が良い場合が多いと思います。

証拠があれば訴訟を提起することも

 さらに、情報漏洩が明らかな場合も実際にあります。証拠としては、人の証言や、メモなどが考えられます。証拠があれば、訴訟を提起することになりますが、その損害というのは、守秘義務契約書そのものに記載されている場合も少なくありません。

 守秘義務契約書に損害賠償だけではなく、情報の使用の差止めも記載されている場合もあります。その場合には、情報の使用の禁止および規定された損害額を請求していくことになろうかと思います。ただ、証拠をはっきり抑えるのは、なかなか難しい類の事件ではあろうかと思います。

 次回また新しいトピックを考えていきたいと思います。夏バテに気をつけつつまた1週間がんばっていきましょうね。


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辞職した社員に守秘義務契約違反の疑い(1)_1119

法律ノート 第1119回 弁護士 鈴木淳司
July 21, 2018

 カリフォルニア州では山火事がコントロール不能なほど広がっています。日本でも異常な暑さや土砂崩れなど、どうみても天候がおかしい状況にあります。日本でもアメリカでも、40度に迫りそうな気温が珍しくないというのは、20年前にはなかったのではないでしょうか。今後気候がどうなっていくのか、人間はちゃんと対応できるのか、心配になります。しかし、なにかできることはないかと言っても、恥ずかしながら具体的に頭に浮かびません。かりに気候の温暖化が人間の功罪であれば、なにか人としてしなければならないという義務感はあるのですが。みなさんの体調はいかがでしょうか。

辞職した社員に守秘義務契約違反の疑い(1)_1119

 さて、今回からまた新しくいただいている質問を取り上げて、みなさんと一緒に考えていきましょう。いただいた質問をまとめると「私はベイエリアの企業で人事関係に携わっています。昨年辞職した社員が、会社の情報を持ち出して使用しているのではないか、という疑念が会社内で出てきました。もちろん、会社におけるコンプライアンスの一環として、入社時に守秘義務契約を締結しています。このような場合、なにか会社として法的にクレームをすることができないのでしょうか。」というものです。守秘義務契約については以前法律ノートで取り上げたと思いますが、今回は守秘義務に違反しているのではないかという嫌疑がある場合にどのような対応が考えられるかを考えていきたいと思います。

守秘義務契約書とは

 まず、守秘義務契約書というのは、どういうものかというと、ビジネスや訴訟などにおいて、目的や対象を決めて、関わっている人たちに開示された内容を口外せずに秘密にしておくことを取り決める書類です。口外しないように秘密にしておくことを当事者間で約束するので、守秘義務を契約書という書類にして負わせるわけです。

 秘密にしておこうとする対象は様々です。契約書ですから、当事者間が合意さえすれば、違法でなければかなり広範囲の内容が守秘義務の対象となります。よく、ビジネスをはじめるにあたりアイディアなどの保護に使用するというのは、よくある使い方です。また、今回質問されている方のように、会社の情報や財産を守るために、被用者に合意をさせる場合もあります。

弁護士は守秘義務が命

 私の所属する事務所でも、弁護士は守秘義務が命ですので、従業員全員は、もちろん弁護士としての守秘義務の傘の下で行動しているのですが、弁護士に自動的に課される守秘義務に加えて、守秘義務契約書をサインして二重に情報を保護しています。訴訟でも良く利用されます。

 たとえば、和解をした場合、その和解内容を秘密にしておくというのはよくあります。たとえば、事件が「和解した」という事実は、公表されても、和解の「内容」については、公表されないことが多いわけです。これは、当事者が守秘義務契約書を作成しているからです。私も和解によく立ち会いますが、その内容は弁護士としても、守秘義務を負いますし、一方で、守秘義務契約書の一環としても、守秘義務を負うのです。

守秘義務契約書で対象となる内容を確認

 守秘義務の対象となる内容についても様々あります。知的財産の内容もあるでしょうし、訴訟の内容ということもあります。どのような内容を秘密にしておかなければならないかは、一般的に決まっているというよりは、守秘義務契約書によってコントロールされます。したがって、「どのような守秘義務を負っているのか」という質問に対しては、守秘義務契約書をよく解析しないとわからないわけです。裏を返せば守秘義務契約書を締結する場合、どのような内容について秘密にしておかなければならないのか、よく注意して読んで理解しておかないと、思わぬトラブルになる可能性があります。

 今回の質問に関しても、まず読んで確認したいのが、守秘義務契約書にどのような内容が守秘の対象になると書かれているのかです。この内容によって、義務に違反するかどうかがある程度判断されるわけです。次回ここから続けていきましょう。

 本格的な夏、というか、暑すぎる夏ですが、熱中症にくれぐれも注意しながらまた1週間がんばっていきましょうね。


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虚偽の話をして求婚した米国人男性を訴えたい_1091

法律ノート 第1091回 弁護士 鈴木淳司
Jan. 10, 2018

 法律ノート読者の皆さんあけましておめでとうございます。今年も法律ノートをよろしくお願いいたします。2017年年末はバタバタしまして、新年を迎え若干のんびりすることができました。皆さんの年末年始はいかがだったでしょうか。皆さんにとって平穏で幸せな一年になりますように祈っております。

虚偽の話をして求婚した米国人男性を訴えたい_1091

 新年を迎え、最初に取り上げる質問は以下のようにまとめられます。「はじめて法律相談をする者(女性)です。私はアメリカ(中西部)の男性とインターネットで知り合いました。数年インターネット上でやり取りをしていたのですが、彼から結婚をしたいという話になりました。実は、その当時私は別居していた夫がいました(子供はいない)。私はアメリカに行ってみたかったこともあったので、夫からの離婚の申し出を承諾し、離婚は成立しました。また、仕事もパートで2つやっていたのですが、それも辞めて渡米しました。結婚することを念頭に渡米して彼と合流したのですが、彼が言っていた持ち家もなく、無職であり、とても一緒に生活できる状況ではありませんでした。結婚をすればアメリカで働けるので、はやく結婚をしようと言われましたが、やはり結婚には踏み切れず日本に帰国しました。こういう場合、詐欺などで訴えられないものでしょうか。」というものです。

SNSを通じた犯罪は急増中

 新年からあまりおめでたくない話でありますが、弁護士の仕事はこういうものであります。いただいた長い電子メールの文面を見ると、法律相談というよりも人生相談に近い感じがしました。やはり、怒りなど感情が収まらない状況なのかもしれません。

 インターネットでの出会いは近年当たり前で、今回相談されている方のような状況も少なくないと思います。ただ、良かったのはなんらかの犯罪に巻き込まれなかったことでしょうか。ソーシャルメディアなどを通じての犯罪が急増していますので、そういったことはいつも頭に入れておかなければならないと思います。

 さて、今回のような色恋沙汰に関する話題がこじれて法律の問題になることもあろうとは思います。よくちまたでは「結婚詐欺」という言葉も耳にしますよね。しかし、結婚などをエサにする話はなかなか法律で咎めるのは難しい現状があります。

 以下、考えていきましょう。

裁判での立証が難しい詐欺

 今回の相談にあるような内容で、どのような請求ができるかを考えると、この男性はお金を盗んだり、横領していたりといったことはありませんので、直感的に考えられるとすれば詐欺ということになるのでしょうか。

 詐欺というのは、かなり裁判で立証が難しいのですが、今回のような事例の場合は一層難しくなります。詐欺というのは、お金を取ることを目的とした行為なので、まず「金を取るぞ」という意思が立証できるかカギになります。そしてその「金を取ってやるぞ」という意思に基づいて騙してお金を払わせるという一連のプロセスが数珠つなぎになっていることが必要になります。

 法律用語で言うと、詐欺行為、錯誤、処分行為という流れと言います。用語はどうでも良いのですが、金を取ってやるぞ、という意思を持ってから一連のプロセスが繋がってはじめて詐欺というものが主張できます。そうすると、一部でも、このプロセスがなかったりつながっていないと詐欺は成立しないのです。

詐欺があっても損害がなくては裁判にできない

 今回の相談されている事例では、男性はお金や財物を取ろうとしているわけではなさそうです。たしかに相談者に対して見栄を張っているのか、いい加減なのか、わかりませんが、事実とは違うことを伝えています。相談者はその虚偽を信じて渡米しています。そうすると、詐欺にひっかかったと思うかもしれませんが、この男性が「お金を取ってやるぞ」という意図をもって嘘をいったとは立証し難いわけです。

 また、詐欺があったとしても、損害がなくては裁判できません。今回相談されている方は、たしかに、離婚もし職も離れたという自分にとっては不利益を被ったのかもしれません。また、渡航にお金や労力もかかっていることでしょう。しかし、相手の男性にとって何か利得があったとそもそも言えないかもしれませんし、虚偽の話からダイレクトに損害が発生しているわけではありません。ですので、今回のような場合には、「詐欺」というのは法律的には主張するのは難しいかもしれません。

 もちろん人として、このような目に遭っている方を見るのは心苦しいですし、お怒りもごもっともだと思います。最善は、自分に合ったパートナーをはやく見つけて過去を忘れることではないでしょうかね。

 次回また、新しいトピックを考えていきたいと思います。今年も法律ノートをよろしくお願いいたします。東海岸は冷凍庫のようになっていますし、ベイエリアは雨が多いですが、新年を楽しみながらまた一週間がんばっていきましょうね。


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管理会社の不明瞭会計、仲裁か訴訟か[4]





 
法律ノート 第1078回 弁護士 鈴木淳司
Oct 11, 2017
月曜日はコロンバスデーというということで、私の所属する事務所は裁判所の休みに合わせているので、休みでした。私も三連休をいただき、かなり気分転換をしました。コロンバスデーというのは微妙な日で、金融機関や司法関係はおやすみですが、ビジネスは一般的に営業しています。そういえば、コロンバスは先住民を多数殺めたという歴史認識を持つ人達が、名称を先住民の日にするべきだとデモをしていました。どこかの国も歴史認識で争っていますが、情報網が発達した現代では、戦争だけではなく、歴史認識を基礎とする意見の対立が激化していきそうですね。ベイエリアは、ナパの大火事で煙ったいですが、みなさんは秋を楽しまれていますか。
 
管理会社の不明瞭会計、仲裁か訴訟か[4]
 
さて、前回も引き続き、次のような質問です。
「私は投資用の物件をカリフォルニアに持っている日本在住の者です。
 この物件について、ある不動産管理会社に管理を任せているのですが、かなり管理がずさんで、収支、とくに支出に不明瞭な点があります。何度尋ねても納得する回答がありません。訴訟も辞さないことを伝えたところ、管理契約によって、訴訟ではなく仲裁(Arbitration)で紛争は解決しなければならないので、必要であれば、仲裁をカリフォルニアで行うことにしたいという返答が来ています。
私としては、日本に住んでいるのでわざわざ仲裁を行うために、アメリカに出向くことも避けたいですが、一方で訴訟にしてすべてを明らかにしていきたいという気持ちもあります。このようなケースでは、そもそも仲裁をしなければならないのでしょうか。」
今回はその最終回となります。
 
仲裁の進み方ーイメージ柔軟なミニ裁判
今回は、仲裁はどのように進行していくのか考えましょう。
仲裁というのは、裁判と違って、どちらの当事者が強制的に参加させられるものではありませんお互いに同意があってはじめて成り立つ手続きであります。
今回の質問されている方は、契約書に仲裁を同意する一文が入っていることから、同意はしていると考えられるでしょう。
さて、仲裁というのは、手続き的には、ミニ裁判といった感じでしょうか。
いわゆる事実的な判断をする仲裁人というのがいます。この仲裁人も何人かいるなかから、両当事者の合意で選ばれます
元裁判官という場合もあれば、経験豊富な訴訟弁護士なども選ばれるでしょう。
ただ司法関係者である必要はまったくなく、医師や建築家もなることができます。また、一人の場合もありますし、3人の場合もあります。
基本的に、両当事者の合意があればどのようなアレンジメントも可能なのです。
仲裁人というのは、両当事者の話を聞いて、そのうえで、事実的な判断をする役割を負います。本来の裁判でいえば、陪審員や、裁判官みたいな立場です。
 
場所も選ばない
仲裁というのは、私的に合意をして行われる事実判断の場ですので、裁判所で行われるわけではなく、通常のオフィスなどで充分に対応が可能です。
 
証拠法の適用がない
また、この部分は決定的に裁判と違うのですが、証拠法の適用がありません
裁判で使われる「証拠」と呼ばれるものは、かなり複雑なプロセスを経てから、裁判に登場にします。何か情報があれば、即裁判上の「証拠」になるわけではありません。
仲裁はこの点フリースタイルですから、仲裁人の判断で、裁判で証拠にならないものも証拠にすることが可能になります
良い面と悪い面があると思いますが、フレキシブルに色々なことができるということは争いがありません。
たとえば、今回質問されている方も、わざわざ仲裁をするのにアメリカまで来るのは嫌だと思われていれば、代理人を立てて仲裁を行い、証言をビデオなど通して行う、という方法も異議がなければ可能です。ただ、直接証言するインパクトはないので実際、説得力は減殺される可能性はありますね。
 
以上で大まかですが、今回の質問を考えてみました。もし、何か疑問が読者の方にあれば、また追加で質問していただければと思います。
今年の夏は暑かったですが、今はずいぶん気持ち良い季節になりました。このまま秋が続けばいいのにな、と思います。私は風邪からすっかり回復して元気満タン状態です。みなさんも秋を楽しみながらまた一週間がんばっていきましょうね。
 




 

管理会社の不明瞭会計、仲裁か訴訟か[3]





 
法律ノート 第1077回 弁護士 鈴木淳司
September 30, 2017
今、移民局を統括する国土安全保障省のトップが、政府などの飛行機を私用で使ったのではないかということがニュースになっています。本人は不正利用を否定しているようですが、一部返金するということを言っています。それで飛行機のチャーター代を返金するのかと思ったら、全額を一人分の運賃で割った金額ということで、少々せこいなぁ、と思っています。最近はよく日本でもアメリカも政治家のスキャンダルがメディアに露出していますね。政治家も大変です。
 
管理会社の不明瞭会計、仲裁か訴訟か[3]
さて、前回まで考えてきた「私は投資用の物件をカリフォルニアに持っている日本在住の者です。この物件について、ある不動産管理会社に管理を任せているのですが、かなり管理がずさんで、収支、とくに支出に不明瞭な点があります。何度尋ねても納得する回答がありません。訴訟も辞さないことを伝えたところ、管理契約によって、訴訟ではなく仲裁(Arbitration)で紛争は解決しなければならないので、必要であれば、仲裁をカリフォルニアで行うことにしたいという返答が来ています。私としては、日本に住んでいるのでわざわざ仲裁を行うために、アメリカに出向くことも避けたいですが、一方で訴訟にしてすべてを明らかにしていきたいという気持ちもあります。このようなケースでは、そもそも仲裁をしなければならないのでしょうか。」という質問を続けて考えていきましょうか。
 
紛争を解決するための手続き
前回まで、今回質問のあった紛争の実体的な内容について吟味してきました。今回は手続き的にどうなるのか考えていきたいと思います。
 
契約書の仲裁条項
まず、今回質問されている方は不動産の管理契約をカリフォルニアの会社と締結されているようです。
この契約書がカギとなるのですが、通常はこのような契約書を不動産業者側が出してきたとすれば、そのなかに強制仲裁条項が入っていることが少なくありません。もちろん、あまりにも不当な仲裁の内容であれば、争うことも考えられますが、最近の契約書では調停や仲裁事項について、かなり綿密に練られた条項が入っています。また、不動産関係では、業者を束ねたり、指導する政府や団体が多くありますが、モデル契約書というのを用意していることも多く、なかなか文面はしっかりしているものも多くあります。
数回前に考えましたが、仲裁をするというのは悪いことではありません。訴訟の様にお金も時間もかからないケースが多いです。
かりに、何も仲裁条項に関して違法な内容であったり、一方当事者にかなり不当でない限り、有効となりますので、この場合仲裁の対象となる内容については、仲裁をすることで解決をはかることになろうかと思います。
そして、仲裁条項には、通常、仲裁の方法や場所についても明記があります。
かりに場所がカリフォルニア州のどこどこ、と記載されていれば、その記載に沿って仲裁が行われることになります。もちろん、今回質問されている方のように、日本からわざわざカリフォルニアに来るのは大変かもしれませんが、契約書にそのように記載して、その契約書に同意していれば、基本的には、契約書に記載された形での仲裁を行わなければなりません。
 
仲裁条項は尊重した方が無難
仲裁条項というのは、もともと訴訟を回避するために、記載される条項ですから、契約の規定を無視して、今回質問されている方のように、いきなり訴訟提起をするということはお勧めできません。たぶん、訴訟を提起した場合、相手方は仲裁を促し、その立場に裁判所も同意することになると思います。そうすると、訴訟を提起しても労力の無駄であって元の木阿弥になる可能性が大きいです。
アメリカでは、契約書にサインをしてしまったら、その内容についてあとになってから文句を言うことはなかなかできません。日本では、「契約に書いてあるけどさぁ、でも…」という場面もあるかもしれませんが、アメリカでは契約書に沿って粛々と権利を行使し、義務を負うというイメージでしょうか。
ですので、今回質問されている方も、カリフォルニアで仲裁するのは気に入らないかもしれませんが、契約に記載されている以上、やはりその内容に沿って権利を実現していくのが妥当といえると思います。
 
仲裁はどのように進んでいくか
では、仲裁とはどのような形で進行していくのでしょうか。次回ここから考えていきたいと思います。
 
私は風邪をもらったのか、少々体調が優れなかったのですが、だいぶリカバリーしてきました。これから寒くなると、風邪が流行するので、みなさんも体調には気をつけてくださいね。
また、一週間、楽しいことを秋の中に見つけながらがんばっていきましょうね。




 


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管理会社の不明瞭会計、仲裁か訴訟か[2]





 
法律ノート 第1076回 弁護士 鈴木淳司
September 23, 2017
こないだうどんを食べていてふと気になって調べてみたのですが、なぜ七味唐辛子は「七味」なのでしょうか。もともと薬であったとか、単なる商品名だとか、諸説あるのですが、7種類の材料入っていなくても、七味唐辛子として成立するそうです。そういえば、その昔、なぜゴレンジャーはなぜ5人いないと効果的に戦えないのか不思議でしようがなかったのですが、同じようなもやもや感が大人になって蘇りました。
管理会社の不明瞭会計、仲裁か訴訟か[2]
 
さて、前回考え始めた質問を、次のようなものです。
「私は投資用の物件をカリフォルニアに持っている日本在住の者です。この物件について、ある不動産管理会社に管理を任せているのですが、かなり管理がずさんで、収支、とくに支出に不明瞭な点があります。何度尋ねても納得する回答がありません。訴訟も辞さないことを伝えたところ、管理契約によって、訴訟ではなく仲裁(Arbitration)で紛争は解決しなければならないので、必要であれば、仲裁をカリフォルニアで行うことにしたいという返答が来ています。私としては、日本に住んでいるのでわざわざ仲裁を行うために、アメリカに出向くことも避けたいですが、一方で訴訟にしてすべてを明らかにしていきたいという気持ちもあります。このようなケースでは、そもそも仲裁をしなければならないのでしょうか。」
 
支出の正当性はそもそも不透明
さて、前回少々お話した、業者が行った支出管理が不透明であるという主張について、どのように考えるべきなのでしょうか。
そもそも、建築関係のコストや人件費というのは、かなり幅があり、どこまでが正当でどこからが不当なのか、線引きはかなり難しい面があります。
私もかなり多くの建築関係の事案を見てきましたが、(1)架空請求や水増し請求、それに(2)契約に明らかに反した支出については、不当と言いやすいと思います。
一方で、単に「高い」と感じるだけでは不当とはいえないであろうと思います。(1)についても、事実的にそれなりに証拠を揃えないと主張できません。(2)については、修繕が契約に明記はないが、「必要であった」と主張されると、必要な修繕ということになってしまいます。
 
訴訟も泥沼化する可能性
したがって、法律の問題というよりも、かなり事実的な内容が問われるので、その筋の専門家などの意見を聞かなければならず、訴訟になるとかなり帰趨がわかりにくい割には、労力がかかるパターンの事件になりそうです。
訴訟が泥沼化するよりは、後述する調停や仲裁のような代替的紛争解決手段の方が妥当かもしれません。
 
不当と違法の違い
ところで、これまで読んでいただくとわかると思いますが、「不当」という言葉を使ってきました。「不法」と「違法」といった法律用語とは若干ニュアンスを異にするので、ご注意いただきたいところです。一般的には、不当だから=悪い=損害賠償を受けられるのだ、というように考えられたりもするのですが、実際には、このように単純ではありません。
例を使って考えましょう。
たとえば、誰かを騙してお金を自分の銀行口座に振り込ませ、それを使ってしまッタトしましょう。これは、「詐欺」という積極的な悪い行為をしているのですから、その行為は違法であって、違法なことをすれば、損害賠償をしなければならないという法律の仕組みになっているのは、理解するのが簡単です。
では、一方で、あまり自分の口座の残金を気にせずに口座のお金を使っていたら、予期せず誤振込があって、そのお金も使ってしまった、という事例はどうでしょうか。
この人は、積極的に悪いことをして、自分の口座にお金を振り込ませているわけではありませんし、残高を気にせずに遣ってしまった、ということであれば、誤振込金を故意に使ってしまおうという気持ちもなさそうです。
ただ、間違って、何も理由がなくお金を受け取っているわけですから、それは正当な持ち主に返さなければなりません。「不当」すなわち、理由なくお金は受け取っていますが、「違法」だ、「君が悪いことをしたんだ」とは言い切れないわけです。
 
管理会社は「不当」と主張するのは難しい
今回考えている事例において、ここまで考えたように、当、不当について主張しあうことは、かなりの事実的な問題を含んでいるので、簡単に答えがでるわけではありません。
加えて、業者が「悪いことをしたのだ」と主張するのは、さらに大変で、事実を積み重ねて主張をレベルアップしなければならなくなりそうです。
 
仲裁という解決方法
さて、業者の支出が不当かどうかを判断するのに、今回質問されている方は、仲裁をしなければならないのでしょうか。次回は、仲裁とはどのようなものか、また、仲裁をカリフォルニアでしなければならないのかを考えていきましょう。
 
もう、秋分の日ですか。あれだけ暑い夏を体験すると、なんだか寒くなっていくのが信じられませんが、皆さん、ぜひ体調管理に気をつけてまた一週間がんばっていきましょうね。




 


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管理会社の不明瞭会計、仲裁か訴訟か[1]





 
法律ノート 第1075回 弁護士 鈴木淳司
September 16, 2017
しかし、ニュースの速報でまた北朝鮮がミサイルを発射したと流れていますが、核実験も同時に進めているわけで、かなり深刻なレベルの緊張状態になっています。かなりの干ばつで北朝鮮の国民は飢えに苦しんでいるのに、国の指導者は一体何をやっていて、何に怒っているのか掴みどころがありません。現状を見るとはっきり言って「戦争」という言葉が現実味を帯びるような危険に日本は晒されていると思うのですが。私は北朝鮮の国民が可哀想でなりません。
 
管理会社の不明瞭会計、仲裁か訴訟か[1]
 
さて、今回から新しくいただいている質問を考えていきましょう。
いただいている質問をまとめると、次のような内容になります。
「私は投資用の物件をカリフォルニアに持っている日本在住の者です。この物件について、ある不動産管理会社に管理を任せているのですが、かなり管理がずさんで、収支、とくに支出に不明瞭な点があります。何度尋ねても納得する回答がありません。訴訟も辞さないことを伝えたところ、管理契約によって、訴訟ではなく仲裁(Arbitration)で紛争は解決しなければならないので、必要であれば、仲裁をカリフォルニアで行うことにしたいという返答が来ています。私としては、日本に住んでいるのでわざわざ仲裁を行うために、アメリカに出向くことも避けたいですが、一方で訴訟にしてすべてを明らかにしていきたいという気持ちもあります。このようなケースでは、そもそも仲裁をしなければならないのでしょうか。」
質問が多岐に渡っていて、かなり具体的な内容が書かれていました。法律ノートはあくまでも一般的な法の考え方を提供する場所ですので、具体的な相談は、個別に専門の方にされてくださいね。ここでは、いただいた質問に関して、上記の内容に絞って考えていきたいとおもいます。
 
外国在住のまま不動産管理を委託
さて、今回質問をされている方のように、現在はカリフォルニア州にはお住まいではなく、外国から、不動産の管理を遠隔で行うような場合、今回のケースのように管理会社と揉めるケースは少なくありません
特に不動産は、常時メンテナンスするための経費がかかりますので、家賃収入があっても、同時に出費が多くなることもよく聞く話です。場合によっては、修理修繕のために、お金を持ち出す必要性も出てきます。
今回質問されている方も、かなりの修理修繕費がかかっていることが気になり、色々質問を始めたようですが、納得するには至っていないようです。
 
管理契約の内容は?
まず、今回のような相談事例の場合、最初に確認しなければならないのが、管理契約がどのように規律されているかということです。
通常は「契約書」が存在しますので、具体的に法律家に相談される場合には、最初に契約書を用意することが必要になります。もちろん、友人に管理を頼んでいるような場合には口約束もあるでしょうが、管理会社と契約をしているのであれば、ほぼ契約書が存在するでしょう。
この契約書が基本的な契約関係を規律していますので、どのような内容になっているのか確認していく必要があります。
 
管理契約の内容を確認
管理契約は様々な契約形態が考えられますが、(1)管理の内容、および(2)管理することに対する対価については確実に規定があるはずです。
管理の内容も多岐にわたると思いますが、そのなかで、定期的に収支報告をするということも通常盛り込まれていると思います。4半期に一度とか、毎月といった周期で、収支報告を出す、といった条項になるでしょうか。まずは、この収支報告が内容として充分かどうかは確認する必要があると思います。
特に支出については曖昧だと思った場合、さらに管理会社が説明を求められることも少なくありません。業者の選定などに疑問が発生する場合もあるでしょう。
かりに、支出に関して、疑問が発生し解決できない場合には、他の管理会社の意見をもらうなど、第三者の意見を得てみる必要があると思います。
 
管理会社を変更する、という選択
そのうえで、信用できないと判断すれば、他の管理会社に変更することも視野に入れれば良いと思います。
不動産の管理というのは、時間的に継続して信用していかなければいけない関係です。一度信頼関係が崩れてしまうと、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」というような、不信感が増大してしまうパターンを多く見てきました。
早めに、できるだけ支出に関して情報を集め、第三者の意見を聞いたうえで、決断をするのが上手なやり方だと思います。ただ、支出について、不当かどうかを判断するのは、なかなか大変な問題であります。
ここから次回考えていきたいと思います。
 
先日バーベキューで、ナスやしいたけを食べました。まだ暑い日が続きますが、ところどころで、秋の味覚を探しながらまた一週間がんばっていきましょうね。




 


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Golden Gate sanfran

買い物中に大怪我。店に医療費を請求できる?(2)_984

法律ノート 第984回 弁護士 鈴木淳司
Dec. 7, 2015

 先日、80歳近くなる女性シンガーのディナーショーに参加させていただきました。さすがに、歌われている歌は知らないものが多かったのですが、実に魅力的な方でした。張りのあるハスキーな声に驚くとともに、いくつになっても、好きなことをのびのびとやられていると、人間はいつも輝いているのだと思いました。皆さんも一生の楽しみをお持ちになっていますか。

買い物中に大怪我。店に医療費を請求できる?(2)_984

 さて、前回から考えてきた質問を続けて考えていきましょう。「量販店に買い物にいったときに、小学生の子供が滑って転びました。固い床で腕の骨にヒビが入って、頭部も強打したので安静が必要ということになりました。こういった場合、よく聞くのが店側が責任を負うということですが、この量販店に対して医療費などを請求することができるのでしょうか。なお、現状で、子供の怪我は私の勤務先の保険で家族もカバーされるので、それでまかなっています。」というものです。

商用の物件には、ゲストの安全に配慮する義務が

 基本的に「ゲスト」としてお店に来る客に対しては、ある程度店側が安全にショッピングをさせる義務を負うことは理解していただけたでしょうか。簡単に言うと、「トレスパッサー」に対しては、土地の所有者が現存している危険を知っている場合には、怪我に対して限定的に責任を負うことになります。

 「ゲスト」というのは承諾を得て、土地建物に入る人を指すということは前回理解していただいたと思いますが、承諾を得ているだけに、土地建物の所有者や管理者は、それなりに対象となる場所の管理をすることを法律で要求されます。

 あまり難しい言い方は避けますが、大きく考えると、商用の物件と、個人的に使用する物件と若干考え方が違います。個人的に使用する物件といえば、自宅などが考えられるでしょうか。このような物件では所有者や管理者が危険であると知っているもの、また一般的に危険であると考えられるものについて危険を除去するか、対応策を講じなければ過失があると考えられてしまいます。

 さらに、商用物件、たとえば今回の質問にあるような事例、たとえば、スーパーや、大型量販店などにおいては、さらに高度な危険を防止したり、除去したりする義務があります。

 たとえば、定期的に管理する場所を警備したり、問題がないかチェックしたり義務がさらに課せられます。よく、凍った路面で転んで、その家のオーナーを訴えるという例を目にしますが、これはオーナーが危険を知っていて放置していたということが悪いわけです。もちろん保守をしなければなりませんが、その保守は合理的な範囲となります。

 しかし、スーパーなどでは、保守の部分において、巡回などをしなくてはならないので、通常の個人的な所有物件よりは高度な安全に配慮する義務が存在するのです。

どの店でも買い物客の安全をチェックしている

 今回のような事例ですと、店に対してクレームをすると、店側としては、どのように巡回警備をして、問題がないのかを判例に沿って確認します。かなり頻繁に、たとえば水がこぼれていないかとか、危険な陳列棚がないか、など確認した記録をとっています。

 また、最近では、防犯カメラが発達していますので、何かフロアに問題がないのかを随時確認しています。もちろん、大型スーパーや量販店だからこそできる巡回はありますが、多かれ少なかれどの店でも買い物客の安全をチェックしているわけです。

店が安全に配慮する義務を怠ったかどうか

 今回質問されている方においても、まずどのような理由で子供さんがころんだのか、店側に安全を配慮する義務を怠ったこといえるだけの理由があるのかを、確認しなければなりません。ただ単に子供さんがころんだというだけでは、店側の責任とすることは難しいわけです。

 たとえば、水がこぼれていたこと、危険な物につまずいたこと、などを指摘する必要があります。ここまで主張をすることができれば、店側は、巡回などをして危険を除去していたことをもって防御をすることになります。

 したがって、ただ単に子供がころんだというだけで店が自動的に責任を負うわけではなく、なんらかの危険な状況があったかどうかは重要なポイントなのですね。そのところの事実関係いかんによって、結果が違ってくるでしょう。

 次回新しくいただいた質問を考えていきたいと思います。もうアメリカはすっかりホリデーシーズンで、職場もスローになってくる季節ですが、もうひと踏ん張り頑張っていきましょうね。


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買い物中に大怪我。店に医療費を請求できる?(1)_983

法律ノート 第983回 弁護士 鈴木淳司
Dec. 2, 2015

 アメリカはもうすっかりホリデーシーズンで、街の至るところでは飾りが綺麗になりました。サンクスギビングはいかがでしたか。来客もあり、私はターキーを焼きましたがかなり余りました。単に残り物を食べるのは味気ないので、オーガニックのターキーを選び、骨からダシをとり麺と合わせ、身はカレーにしました。

 山間部では例年より早く雪も降ったので、水不足解消に繋がるのでしょうか。皆さんのホリデーはいかがですか。

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 さて、今回から新しく皆さんから頂いている質問を考えていきたいと思います。いただいている質問は、まとめると「量販店に買い物にいったときに、小学生の子供が滑って転びました。固い床で腕の骨にヒビが入って、頭部も強打したので安静が必要ということになりました。こういった場合、よく聞くのが店側が責任を負うということですが、この量販店に対して医療費などを請求することができるのでしょうか。なお、現状で、子供の怪我は私の勤務先の保険で家族もカバーされるので、それでまかなっています。」というものです。

アメリカは皆保険制度ではない

 よくアメリカでは、道で滑ってもどこか訴えればお金が出るといった話が聞かれます。お店でも、店内で起きたことについては、店がすべて責任を負う、というような話もあります。こういった話が一人歩きして「アメリカは訴訟社会でコワイ」といった短絡的な意見に繋がるのですが、今回の質問を皆さんと一緒に考えながら、実際はどういうときに、今回の量販店などが責任を負うのか、ということを観察していきましょう。

 今回の質問を考えるうえで、まず日本とは違ったアメリカの健康保険制度を考えておきたいと思います。オバマ政権が鳴り物入りで行ったはずの国民皆保険制度は煮え切らない形で終わり、事業者に対してかなりの負担が発生した反面、医療費の高騰なども発生しています。

 一方で、皆保険か、というとそうではありません。先進国のなかでも、アメリカは特殊で、皆保険制度がないのです。皆保険制度は社会主義的な発想だという考えがかなり根強いこともあります。したがって、各自が自己責任で保険に加入することが原則となります。

 日本であれば、怪我をすればあまり考えずに国民健康保険などを使って治療を受けることができますよね。もちろん政府が大きく介入する制度ですので、政府の負担もかなり深刻になる一方で、国民であれば基本的に健康保険に加入することができる制度でもあります。

 このような保険制度の違いがあるので、どこまで経済的な弱者を救うべきなのかという命題に対しても法律は違う答えを出すことになるのです。

買い物客は、法律用語では「ゲスト(guest)」

 あまり難しい法律論は避けますが、アメリカでは「ゲスト(Guest)」という言葉を一般的にもよく使います。日本語化もしているでしょう。いわゆる客人とかお客様といった意味があります。

 このゲストというのは、法律用語でもあります。土地建物の所有者や管理者に承諾を得て立ち入る人を指します。承諾はかなり広く解されていて、「入っていいよ」と明らかに告げられていなくても、お店などは不法な目的を持っていない人は全員入って良い、と黙示のお約束があると考えられています。

 したがって、量販店に買い物をするために自動ドアを開けて入れば、明示の承諾がなくても、皆さんは「ゲスト」になるわけです。

ゲスト以外は「トレスパッサー(Trespasser)」

 一方で、万引きをする目的で量販店に入れば、そういった目的での入店を予定していないので、ゲストではありません。承諾がなく土地建物に入ると侵入者「トレスパッサー(Trespasser)」という分類になります。

 今回質問されている方は、量販店でショッピングをされているので「ゲスト」ということになります。今度皆さんも量販店などにいってよく見てください。店内で、トイレなどにGuest onlyと書いてあるところも多いと思います。これは、買い物をする人を予定しているという意味が含まれているのです。

 立入りに承諾を得ていないトレスパッサーに比べて、ゲストに対しては土地建物の所有者・管理者は、一般的に慎重な注意を払わなければならないというのが法律の考え方なのです。当たり前ですね。では具体的にゲストに対して、どのような注意を払わなければならないのでしょうか。ここから次回考えていきたいと思います。

 ベイエリアは例年に比べかなり寒い日が出てきています。体調に注意しながらまた一週間がんばっていきましょうね。


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