Iビザというジャーナリストビザについて

Washington DC Capitol

じんけんニュース 弁護士 鈴木淳司 10-31-2022

以前、外国人が就労ビザを取得しようと思い、自分が学んだり習ったりした専門的な分野を活かそうと思えば、H-1Bビザ最適でした。
しかし最近、H-1Bビザというのは、毎年度新規発行数に限りがあること、最近では抽選でそもそも申請ができるかできないかが決まってしまうことなどがあり、他のビザを選択肢として考える必要性がでてきます。

Iビザというジャーナリストビザについて

今回は、Iビザをご紹介していきたいと思います。
Iビザは、報道のためのビザです。
在日米国大使館のウェブサイトにも、詳細な要件が記載されています。
https://www.ustraveldocs.com/jp_jp/jp-niv-typei.asp 参照)

Iビザというのは、アメリカと外国の間で相互に同等の恩恵を与えることが基礎となっています。
したがって、日本とアメリカの合意に基づいて発給の内容が決まりますが、日本人に対しては比較的緩やかに発給されています。
要件に該当している方で、長期にアメリカ滞在を考えられるのであれば、選択しても良いビザだと思います。
比較的発給は難しくありません。

一方で、たとえば、米国と中国はかなりお互いに厳しく報道を制限しており、中国人に対するビザは短い期間しか発給されない現実があります。
日本は友好国であるので、Iビザの許可は比較的優遇されているのです。
どの国のパスポートかで、取得の難しさが変わってくるのですが、日本は比較的優遇されているということは理解しておいてください。

日本人がIビザを申請する場合、「報道機関」といっても、ある程度緩やかに解釈してもらえる場合があります。
フリーランスでもIビザを取ることができますが、最近ではインターネットニュースをやっている会社などにもIビザがおりています。

Iビザは報道関係のビザですので、他の分野に転用できるわけではないのですが、かりに皆さんの専門性が報道関係に絡む分野であれば、Iビザの申請も視野にいれると良いと思うのです。
また、スポンサーとなる会社の規模に規制はありませんので、他の就労ビザのように会社の実績等について疎明をする程度はそこまで重視されません。
小さな会社でも、ちゃんと目的等を示せれば取得は可能なビザです。

Iビザを取得する目的はアメリカ国内での取材や報道をすることですから、目的を設定することは重要になります。
また、報道としての活動は許されるわけですが、一般的な就労は許されるわけではありません。

現在なかなかH-1Bビザが取れないという場合、つなぎのステータスを得るためには利用できるのではないでしょうか。
次年度のH-1Bビザに照準をあわせてやっていくとしても、Iビザを取得することで合法滞在をつなげていけるわけです。

あまり耳慣れないビザですが、テレビ局や新聞社だけではなく、最近ではインターネットニュース配信会社などにも幅広く取得が可能ですので、将来的に他の就労ビザを取得することを考えられているとしても、ひとつのオプションとして頭にいれておくと良いと思います。

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作成者: jinkencom

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