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アメリカで万引き、移民法上の影響は?[2]_1111





May 31, 2018
今週、アメリカの大ヒットドラマの主演女優が、ソーシャルメディアへの人種差別的な書き込みで大問題になっていますね。その女優は自己の行動を薬のせいにしていましたが、製薬会社も対抗して、「人種差別的な行動はその薬の副作用とするデータはない」と反論していて苦笑いしてしまいました。良い年をして、見苦しい言い訳をしたり、他人のせいにすることを平気だと思う人が理解できないのですが。口は災いの元といいますが、現代ではSNSは災の元でしょうか。
アメリカで万引き、移民法上の影響は?[2]_1111
さて、前回考え始めた質問です。
「私の配偶者(妻)についての質問です。私(夫)は日本からアメリカに赴任しています。妻も私と一緒に一昨年から渡米してきました。子供はいません。私は忙しく家を空けることも多いことも影響していたのかもしれないので、反省していますが、妻が万引きで裁判になるようです。妻はストレスから商品をポケットに入れてしまったということです。商品は高額なものではありませんでした。このような事態になった場合、法律上どのように扱われるのでしょうか。また移民法の観点も心配しています」という質問を続けて考えていきましょう。
実は今回の質問を見て、私の友人弁護士も現在同じような事件を扱っていると、教えてくれました。 このような冷静にみると他人に迷惑をかける窃盗事件ですが、周りが見えなくなってストレス発散のために万引きに走ってしまうような事例は実際多いのかもしれません。
 
法上の3類型ー重罪・軽罪・微罪ーカリフォルニア州の場合
さて、窃盗犯はアメリカの一般的な犯罪の分類に従って、重罪(Felony)、軽罪(Misdemeanor)、そして微罪(Infraction)と3つのカテゴリーにまたがって成立し得るというところまで前回考えました。
この分類についてカリフォルニア州の刑法を考えてみましょう。
まず、損害の総額が950ドル以上か以下かが分岐点になります。
950ドルを超えない窃盗は、軽微窃盗(Petty Theft)と呼ばれ、950ドルを超える窃盗は加重窃盗(Grand Theft)と呼ばれます。
軽微窃盗については、初犯であれば、微罪になる可能性はありますが、犯罪被害が少額な場合に限られます(カリフォルニア州刑法第491条参照)。軽微窃盗といっても、再犯(2度以上、窃盗で起訴されるようなケース)であったり、行為の重大さによっては、軽罪にもなり得ます(カリフォルニア州刑法第487,488条参照)。
犯罪被害額が950ドルを超えると加重窃盗という罪(同487条参照)で起訴される可能性があります。加重窃盗は、初犯の場合最高で3年の禁固刑となり、重罪または軽罪として処断されます。微罪はありません。
今回質問されているケースでは、たぶん軽微窃盗犯として処断され、再犯でなければ、罰金と場合によっては保護観察処分で終了するようにも思えます。
ただ、移民関係への影響は次回以降考えます。
 
微罪と軽罪の違い、そして移民法上の取り扱い
ここで、微罪と軽罪の違いを考えておきましょう。
微罪というのは、基本的に罰金のみで終了する罪をいいます。
保護観察処分が付される場合もありますが、罰金のみです。そして、決定的に軽罪や重罪と違うのは、微罪であれば犯罪記録として残らないということです。
ただ、気をつけておきたいのは、州の犯罪歴に残らないということと、移民法などの行政関係で報告義務があるかどうか、というのは別問題であって、この点は次回詳しく考えたいと思います。
どの罪で起訴するかは検察官の裁量
上記で、犯罪被害額によって起訴される罪が変わってくるということを考えましたが、どの罪で起訴をするかどうかを決める権限は、検察官が持っています。
したがって、事例によって加重窃盗に該当しても、検察官の裁量で軽微窃盗として起訴されたりもします。かなり軽微な事例や被害に関する対応によっては、起訴が猶予されることも考えられます。
ですので、逮捕されたときから、早めに行動のはやい弁護士に相談されたほうがベターかもしれませんね。
本ケースの場合
今回質問されている方(その奥様)は、たぶん微罪になるようなケースだと思います。
ですので、罰金だけ支払えば、州政府の記録として罪としては残りません。
ただ、再犯の場合には、「前科」として考慮されることになります。
司法上と行政法上の取り扱いの違いにも注意
それから、行政の観点から見ると、たとえ、司法において微罪とされても、影響がでる場合があります。
典型的な例がスピード違反でしょうか。悪質なスピード違反でなければ、通常は微罪として処断され、罰金のみで事件は終了します。
一方で、行政の観点からは違っています。違反行為は記録としてしばらく残り、点数が増えると免許停止処分などが行われるので、行政の記録は残るのです。
移民法に関しても独自の考え方がありますので、次回考えていきましょう。
陽気が良くなってきましたが、まだ朝晩は冷え込みます。風邪に注意しながらまた一週間がんばっていきましょうね。


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アメリカで万引き、移民法上の影響は?[1]_1110





May 20, 2018
私も数ヶ月なぜだか咳が止まらない状況が続き、医師と相談しながらやっと回復しましたが、日本でもアメリカでも、なんだかわからないけど、「咳が止まらない」という話を良く聞きます。陽気がよくなってきましたが、まだ、身体の不調の話は色々聞きます。世の中に住んでいる菌やウイルスがどんどん強くなっているようにも思います。読者の皆さんも気をつけてくださいね。
アメリカで万引き、移民法上の影響は?[1]_1110
さて、今回から新しくいただいている質問を考えていきたいと思います。
いただいた質問をまとめると次のような内容になります。
「私の配偶者(妻)についての質問です。私(夫)は日本からアメリカに赴任しています。妻も私と一緒に一昨年から渡米してきました。子供はいません。私は忙しく家を空けることも多いことも影響していたのかもしれないので、反省していますが、妻が万引きで裁判になるようです。妻はストレスから商品をポケットに入れてしまったということです。商品は高額なものではありませんでした。このような事態になった場合、法律上どのように扱われるのでしょうか。また移民法の観点も心配しています」というものです。
 
アメリカで万引き、移民法の影響も考える必要
万引き、いわゆる窃盗については以前も法律ノートで考えました。1000回以上皆さんからいただいている質問について考えていれば、いわば身近な犯罪についてはかなり考えてきていると思います。
ただ、現在は、移民法の影響も考えなければいけない状況にありますので、今一度考えても良い質問だと思っています。
 
万引き〜薬物使用と並んで多い犯罪の一つ
最近では、物品購入に関しても、インターネットによって行われることが多くなってきましたが、まだまだ量販店でのショッピングは根強いですね。特に日々使う食料や高価な物については、手にとって見なくては人間の心理として不安なこともあると思います。この心理についても、これからどんどん変わっていくのでしょうが。
よく、薬物はかなり一般の人たちも手を出しやすい犯罪であると言われています。
たしかに、薬物使用は自己に損害を与えるだけ、といった考えがあり、手軽に手を出してしまう人も多いと考えられています。
しかし、今回質問があるような万引きもかなり多い犯罪類型であることは間違いありません。
 
移民法上も深刻な影響がありうる
どのような小さな物でも、窃盗することは可能ですし、子どもから老人まで犯罪加害者になり得ます。
かなり身近といえば身近な万引き事例ですが、以下考えるように、ちょっとした犯罪だと思われがちである割に、移民法上の影響も含めて、深刻な結果を惹起する可能性があります
 
万引きの刑事法上の位置付け
まず、万引きについて刑事的な観点から考えていきたいと思います。
万引きというのは、一般的な言い方であって、窃盗(Theft)というのが法律的な言い方であります。日本では窃盗というのは包括的に刑法235条で規定されています。懲役から罰金まで量刑は用意されています。幅があるのです。
アメリカでは、各州によって窃盗が定められています
色々な定められ方があるのですが、被害の額、行為の方法(住居侵入かどうかなど)、など色々な要素を元に類型化されています。
実は日本でも、古い刑法では色々な窃盗の類型はあったのですが、現在は包括的な規定になっています。
 
刑法の3類型ー重罪・軽罪・微罪
さて、アメリカで類型化されているといいますが、まず、アメリカの刑法の基本である、重罪(Felony)、軽罪(Misdemeanor)および微罪(Infraction)という3類型に窃盗も分類されます。
重罪というのは、一般的に1年以上の禁錮が量刑で用意されている罪をいいます。
軽罪は1年以下の禁錮または罰金、微罪は罰金刑のみが用意されている罪をいいます。
一般的には、人の身体生命に関わるような罪については、重罪とされています。皆さんの身近にある軽罪としては、飲酒運転や薬物使用などがあります。
微罪の典型例はスピード違反などが考えられるでしょうか。この3段階の罪の設定が窃盗罪にも当てはまります。
 
次回続けて考えていきたいと思います。
夏に向かってスポーツも本格的に盛り上がってきましたね。身体を動かしながらまた一週間がんばっていきましょうね。
 


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Golden Gate sanfran

家でマリファナを吸うと児童虐待に?(3)_1084

法律ノート 第1084回 弁護士 鈴木淳司
Nov. 17, 2017

 ある大型の刑事事件に関わっていて、被告人がたくさんいます。そして、被告人ごとに弁護士が付いているので、私もよく素性の分からない同業者と一緒に仕事をしなくてはなりません。もちろん、他の弁護士も同じように思っているのかもしれませんが。

 私はいろいろな人と仕事をするのが好きなのですが、嫌いなのはプライドばかり高い弁護士と仕事をすることです。偉そうなことを言っても、自分がいかにすごいかを言われても結局クライアントのためになっていないわけです。こういう人間関係はかなり疲れますね。皆さんの周りの人間関係はいかがですか。

家でマリファナを吸うと児童虐待に?(3)_1084

 さて、前回から考えてきた「来年(2018年)から、カリフォルニア州では合法的にマリファナが売買され使用も許されることになったと聞きます。先日、ある公益法人の主催するマリファナに関する講演を聞きにいったのですが、家に子供がいる場合には、場合によっては児童虐待のケースもあるということを聞きました。よく理解できなかったのですが、マリファナを吸っただけで児童虐待となることがあるのでしょうか」という質問を今回続けて考えていきたいと思います。

結果として重罪が成立する場合も

 前回は、未成年者を危険に遭わせる罪(Child Endangerment)という罪がどのようなものなのか、類型的に大まかに考えてきました。この未成年者の保護の趣旨から規定された法律はかなりの広範囲に適用されるということを理解していただけたと思います。

 子供を車においたまま、どこかに短時間でも行ってしまうと適用されてしまいます。結果として、子供に重大な身体・生命の危険が生じた場合には、重罪(Felony) が成立する場合もあります。したがって、かなり深刻なケースも有り得るということです。

未成年者と知らなくてもマリファナを提供したら処罰の可能性

 さて、マリファナがカリフォルニア州で合法化されるとして、どのような場合に未成年者に危険を生じさせたとして処罰される可能性があるのでしょうか。以下、類型的に考えていきたいと思います。

 まず考えられるのが、未成年者にマリファナを提供する場合です。相手方が未成年者であることをわかっているのかわかっていないのかは、あまり問題になりません。結果として未成年者(カリフォルニア州では18歳未満)に対して、マリファナをどのような形であれ(医療用のマリファナで医師の処方がある場合を除きます)提供した場合には、この未成年者を危険に遭わせる罪に該当する可能性が高いです。

 さらに、マリファナを提供した未成年者がその効果が持続している間に、自己または他人の身体・生命に対して危険を生じさせたような場合には、重罪となり得ます。したがって、お酒と同様の考え方ですが、まず未成年者に使用を許容したり、提供することは絶対にやめてください。

未成年者がアクセスできない状態で吸う

 次に、上記と似たようなケースですが、未成年者が周りにいる環境で、マリファナを使用することはこの未成年者を危険にさらす罪に該当する場合が出て来ると思われます。

 お酒の場合口から飲酒しなければ、注射でも打たない限り周りに波及する効果はありませんが、マリファナの場合は、煙がでます。ですので、場合によっては煙を吸い込んでも、マリファナを吸引したことになるケースもあり得るので、かならず未成年者がアクセスできない状態で吸うことが求められます。

 もちろん、大きな家に住んでいる方々などは簡単にプライベートが確保されるのかもしれませんが、集合住宅などにお住いの方は要注意かもしれませんね。今回のマリファナを吸って良いという法律を見ると、公共の場所でのマリファナ使用は許されていません。結局、自宅などのプライベート空間でのみ使用が可能なわけです。

 そうすると、自宅に未成年者がいる場合には、マリファナの煙によって未成年者に影響が発生していると判断された場合には、児童虐待と捉える判例もでてくるかもしれません。したがって、未成年者がいる家庭でのマリファナ使用は要注意ということになろうかと思います。

煙が出るマリファナは、未成年者保護の範囲が広くなる

 たぶん、今回セミナーに行かれて聞いた話も、お酒とちがってマリファナは煙がでるので、未成年者の保護の範囲がそれなりに広くなっていく可能性があるという話だったのではないでしょうか。

 現状で、判例はまだマリファナ使用と児童虐待という関係ではあまりありませんが、このようにマリファナが解禁となると、なんらかの判例は今後出てくるでしょうね。また、そのときにみなさんと情報をシェアさせていただければと思います。

 寒くなってきました。ベイエリアは雨ばかりですが、体調に気をつけてまた一週間がんばっていきましょうね。


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