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ICE072420

アメリカ学生ビザ さらなるアップデート

じんけんニュース 弁護士 鈴木淳司 07-30-2020
July 30, 2020

アメリカ学生ビザ さらなるアップデート

 最近、日本人留学生にも影響する学生ビザ(Fビザなど)のコロナ禍における対応について、記事にしていますが(Fビザ Mビザ 米学生ビザの発行規制【アップデートあり】 )、現政権の方針がコロコロ変わります。

また、2020年7月24日に、同年3月に出された一時的なオンライン授業に関する規則を再度適用するということを発表しました。

 この記事を書いている時点での情報ですので、今後も変化があればまた取り上げたいところですが、その点ご了承ください。

 さて、今年3月に出された命令によると、3月9日時点で、Fビザの学生として活動している場合には、オンライン授業で、面前授業の代替にしても良いことになりました。この命令を今回は受け継ぎ、3月9日以降、アメリカ国内、または自国に戻るなりしてオンライン授業を受けていた外国人学生は、今年の秋学期からも継続して就業していると見なされ、アメリカに再入国したり、勉強を継続することができます

 また、すでに学生ビザを持っているのであれば、その学生ビザは有効であって、そのままアメリカ再入国に使用できることが明らからになりました。

問題はこれからビザ取得・留学の外国人

 そして、唯一影響するのが、今年3月9日以降、ビザを取得してアメリカに渡航を考えている外国人留学生です。全員ではありません。

 就学先が3月9日以降全面的にオンライン授業で行う学校への留学に対してはビザの発給を停止するということなので、留学を考えられている方々は、学校がSEVISの登録上、面前等で授業をすくなくともいくつかは行っているということを確認しなければなりません。

 学生ビザの発給には、有効なI-20を添えて各国のアメリカ大使館・領事館で申請を行わなければなりません。しかし、コロナ禍で、ビザ発給業務も停止しているところも多いと思います。ただ、どこまで楽観的なのかわかりませんが、ビザ発給業務は徐々に再開しているということですので、各国の大使館・領事館の情報を逐一チェックする必要はありそうです。

 大統領選挙が近くなってきているので、また外国人に影響する行政命令等が出てくるかもしれませんので注視が必要なトピックです。


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7/24 【留学関連】在米日本大使館/在NY領事館 発出情報

2020年7月24日発出の情報です。
日本大使館・領事館のメルマガにご登録いただくと、お手元のメールアドレスに届きます。
ネット検索上のテキスト文書の方が情報をつかみやすく、共有が容易ですので、MomsUSA/JINKEN.comサイト上でもテキスト文として掲載します。
なお、全米の日本大使館・領事館は、全部で20ありますが、頻繁に更新がある日本大使館とNY領事館に限り掲載しております。
そのため、個別の情報を取得したい領事館のサイトをご参照ください。

■全米の大使館と領事館(全20箇所)
https://jinken.com/momsusa/archives/5818

アメリカ留学に関わる方は、是非ご一読ください。

在ニューヨーク日本国総領事館

 7月24日,米移民・関税執行局(ICE)は,米国の大学等への留学生の入国に関する方針をICEのホームページにおいて発表しました。主な内容は以下のとおりです。
– 3 月に発出されたガイダンス(https://www.ice.gov/doclib/sevis/pdf/bcm2003-01.pdf)は,3月9日までに米国の学校に入学していた学生に適用される
– 3月9日までに米国の学校に入学していた学生は,全授業がオンラインであっても米国に滞在できる
– 3月9日より後に新たに留学予定の学生は,留学先の学校が全授業をオンラインで行う場合,入国を認めない
– 学校側に対しては,完全オンライン受講で留学を予定している米国外の学生に対して必要書類(「I-20」)を発行しないよう求める
ICE発表の本文や関連する情報は,以下のサイトをご覧ください。
<ICE>
https://www.ice.gov/news/releases/ice-continues-march-guidance-fall-school-term
https://www.ice.gov/doclib/sevis/pdf/fall2020faq.pdf
<国務省>
https://travel.state.gov/content/travel/en/News/visas-news/sevp-online-course-guidance-for-f-and-m-students-for-fall-2020.html

 現在留学中またはこれから留学を予定されている方におかれては,引き続き情報収集に努めていただき,学校側ともよくご相談いただくようお願いいたします。

(注)できる限り正確な情報を記載するよう努めておりますが,ご自身に関係する事項については,米側当局が提供する情報に依拠してください。

******************************************************************
■ 本お知らせは、安全対策に関する情報を含むため、在留届への電子アドレス登録者、「緊急メール/総領事館からのお知らせ」登録者、外務省海外旅行登録「たびレジ」登録者に配信しています(本お知らせに関しては、配信停止を承れませんのでご了承願います。)。
■ 本お知らせは、ご本人にとどまらず、家族内、組織内で共有いただくとともにお知り合いの方にもお伝えいただきますようご協力のほどよろしくお願いいたします。
■ 在留届、帰国・転出等の届出を励行願います。
緊急時の安否確認を当館から行うために必要です。
以下のURLをご参照ください。
http://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/b/02.html
■ 在ニューヨーク日本国総領事館
299 Park Avenue, 18th Floor, New York, NY 10171
TEL:(212)-371-8222
HP: http://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/html/
facebook: https://www.facebook.com/JapanConsNY/
*****************************************************************

在アメリカ合衆国日本国大使館  

7月24日、米移民・関税執行局(ICE)は、米国の学校に在籍する留学生に対する措置について発表しました。主な内容は以下のとおりです。

(継続学生関連)
●現役のF/M学生は、Full course of studyの修了に向け、規定上の限度を超えてオンライン授業を臨時的に履修することが許容される。
●3月のガイダンスは、3月9日時点で有効なF-1/M-1ステータスを有していたF/M学生に適用されるものであり、これには、過去に全面的にオンライン授業を実施する学校に入学し、現在米国外におり、今秋に米国に再入国しようとする学生も含まれる。
●3月9日時点で米国の学校に入学し、その後、米国外においてオンライン授業を受講いていた学生は、学校が遠隔授業のみを実施している場合であっても、米国へ再入国できる。

(新規学生関連)
●3月9日より後にF/Mステータスを得た新規学生は、秋学期に100%オンライン授業を実施する米国の学校に非移民学生として入学するために、米国に入国することはできない。
●DSO(designated school officials)は、100%オンライン授業を実施するSEVP認可学校における受講を計画する米国外の新規学生にI-20を発行してはならない。
(注)下記FAQには、秋学期の途中に100%オンラインに切り替わったとしても非移民学生は米国内に留まることができる旨記載されています。

(その他)
●関係者は、現行ガイダンスや「よくある質問と回答(FAQ)」について、https://www.ice.gov/coronavirus (「Nonimmigrant Students and SEVP-certified Schools」の見出し)を参照のこと。
●FAQには3月ガイダンスの秋学期への適用について明確化する情報が掲載されており、これら資料を今後も関係者向けに更新する。

◎詳細はこちら(ICE発表)
https://www.ice.gov/doclib/sevis/pdf/bcmFall2020guidance.pdf

◎7月7日付け領事メール
https://www.us.emb-japan.go.jp/j/announcement/20200707importantmessagecoronavirus.pdf
◎7月14日付け領事メール(2.(1)参照)
https://www.us.emb-japan.go.jp/j/announcement/20200714importantmessagecoronavirus.pdf

(注)できる限り正確な情報を記載するよう努めておりますが、ご自身に関係する事項については、米側当局等が提供する情報に依拠するとともに、所属機関又は入学予定の機関に確認してください。

■在アメリカ合衆国日本国大使館  
住所:2520 Massachusetts Avenue N.W., Washington D.C., 20008, U.S.A.  
電話:202-238-6700(代表)  
HP:https://www.us.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html


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Washington DC Capitol

Fビザ Mビザ 米学生ビザの発行規制【アップデートあり】

じんけんニュース 07-13-2020 弁護士 鈴木淳司

現米国行政府による学生ビザに関する新規則

【アップデート】 07-13-2020 に関する学生ビザの規則

 読者の皆様、昨日移民法ブログにて、学生ビザとオンライン授業に関する現政権の規制について考えました。そして、訴訟も起こっているということでした。本日2020年7月14日付けで、現政権は、学生ビザに関する規制の施行を撤回しました。ですので、秋学期もアメリカにいながらオンライン授業でも良いことに現状ではなっています。

 しかし、今後また現政権がどのような対応を外国人学生に対して行うのか不明ですので、移民法ブログでは注視していきたいと思います。

____________

規制の概要

 現米国政権は、2020年7月6日に学生ビザ(Fビザ、Mビザ)に関する新規ルールを発表しました。現段階ではまだ仮決定ということですが、2020年秋学期から新ルールが適用されることになりました。

 以下説明するこの新ルールは、コロナ禍のなか、一刻もはやくビジネスを正常化させ、学校も正常化させたい現政権が、学校に対して「コロナであろうと学校を元通りにしろ」というものです。一方では、アメリカにおいてマスクを付けるのつけないだのが議論になる程度の状態で、コロナの件数は激増しています。現政権は「テストを多く行っているから」数が多いのだ、ということを言っていますが、実際の罹患者が増えているのは間違いないと思います。7月に入って現政権は色々な方法で、秋からの学校正常化を訴えかけています。「子どもたちが教育の機会を奪われる」ということはもっともですが、コロナが爆発的に増えている現状では、子どもたちやその家族の命が奪われるのではないかと思います。まずは、コロナのコントロールをしっかりしなければならないはずのリーダーがマスクを拒んでいますね。

 さて、このように現政権は一刻もはやく学校を正常化したいのですが、その一環として、外国人学生にしわ寄せがあるルールをつくりました。

学生ビザ維持に必要な出席とSEVIS登録

色々なところで、今回の規則がすでに紹介されていると思いますが、ここで簡単にまとめておきましょう。

 まず2020年の春学期と夏学期は外国人学生であっても、オンライン授業のみで良いということで、ほとんどの学校はオンラインで授業を行います。
 外国人学生とその学生が通う学校は、SEVISという政府の学生管理システムに登録しなければなりません。そして、外国人学生は学生である間は出席を求められます。春学期と夏学期はオンライン授業でも「出席」ということに一時的なルールで決められました。これを今回現政権は変えたのです。

 どういうことかというと、原則学生ビザを維持するためには、一クラス(3単位)のみオンライン授業は可として残りの単位は直接の授業でなければいけないことにしました。そして、オンライン授業のみの学校、SEVISの許可を得ずに3単位を超えるオンライン授業を行う学校については、学生ビザを発給できないこととしました。

学生ビザを維持できない

 ですので、自国に戻らなくてはならなくなるので、他に実際に出席する学校に行かなければならなくなりました。学校にもよるでしょうが、8月中旬下旬から授業がはじまります。それまでにコロナが解決するとは到底思えません。また、外国人学生だけではなく、ほかのアメリカ人学生や教員なども直接の出席だとコロナに罹患するリスクが高まりますよね。

大学側も大打撃

 各学校も、新たにI-20を外国人学生全員に再発行しなければならず、3単位を超えてオンライン授業をする場合には、SEVISから7月15日までに許可をもらわなければならないので、対応が大変だと思います。大学によっては、今回の新規則に関して現政権を訴えるなどしていますね。

 アメリカの大学の多くは収入源を外国人学生に求めています。「外国人料金」を設定して、私立大学によっては実に年間10万ドルほど要求するところもあるわけです。
 そうすると、大学側としてはどうしても外国人学生が必要ですし、長期的な見方をすると、卒業生が宣伝して世界に学校のことを広め相乗効果も生まれるので、外国人学生は重要なのです。だから、大学としても、外国人学生はほしいが、コロナ禍におけるライブの授業も危険だということから訴訟に踏み切っているわけです。

今後の動向に注意を

 
 最近、タカ派のジョン・ボルトンが書いた現政権に関する本を読みましたが、現大統領は再選のための人気取りを中心に政策を決めていることが多いということですが、まさに、票につながらない外国人をターゲットにしつつ、学校をはやく再開させたいという思いを新ルールに込めているのではないでしょうか。

 優秀な外国人学生を今まで集められたアメリカですが、今後は様相が変わってくるかもしれませんね。どのような歪がでてくるのかわかりませんが、今後アメリカ国内の問題だけではなく、世界の中のアメリカの立場が気になるところです。9月頃になったら、大学等人が集まるところを中心にコロナがさらに激増するのではないかと思います。


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アメリカで学生起業_1093[2]





法律ノート 第1093回 弁護士 鈴木淳司
Jan 23, 2018
アメリカで学生起業_1093[2]
週末に法律系の記事を読んでいて大笑いしてしまいました。どこにでもありそうな飲酒運転の逮捕に関する記事でした。読み進めると、昼間から酔っ払った運転手が、銀行のドライブアップテラー(車に乗りながら銀行窓口業務を受けられる)に乗り付けてブリトー(メキシコ料理)を注文して逮捕された、とありました。本人も酔いから醒めたら頭を抱えてしまいそうな状況ですね。人間のやることは考えもつかないことがいくらでもありますね。
 
さて前回から考えてきた質問を今回も続けて考えていきます。
いただいている内容は「私は日本から(アメリカに)留学している大学院生です。エンジニアを専攻していて、現在自分のアイディアを基礎にして起業をしたいと思っています。できれば、将来はアメリカに留まり仕事ができれば良いな、と考えています。私の友人でも、アメリカ市民権を持っていたり、永住権を持っている人は簡単に起業をして、会社経営をはじめているのですが、私はF-1ビザ(学生ビザ)しかないため、普通の学生とは違った形で起業しなければならないのか、など考えています。ネットで色々質問をしても、答えがバラバラで、どのように考えたらよいのかわかりません。一般的な質問かもしれませんが、留学生の起業について、どうやったら良いのか法律的に教えてください。」というものです。
前回、一般論を考えてきましたが、学生ビザでの起業というのは、いろいろな法律が絡んで、なかなか統一的な答えがないところです。今回具体的に、解決策を探っていきましょう。
ただ、前回も注意を喚起しましたが、現在アメリカの政治では移民法に関する議論が活発になされていますので、以下の考え方は現状の考え方だということを理解してください
 
■外国人でも株主になれる
まず、外国人がアメリカの法律に基づいて設立された会社の株主になることは原則制限されていません
日本に在住する日本人もアメリカ企業の株を所有することは当たり前に行われています。投資は原則国境がないというのがアメリカの考え方です。
したがって、学生ビザでアメリカに留学している日本人もアメリカの会社の株主になることは問題がありません。かりに、起業ということでアメリカの会社を設立する場合、株主になることはまったく問題はありません。株主は実質的な会社のオーナーです。
そうすると、一つの考え方としては会社を設立して、その株主になることは問題ないわけです。株主となって、活動をするのはひとつの考え方です。
 
■アメリカの会社を学生が経営する
次に、会社を設立したとして、その経営者になると、少し状況が違ってきます。
経営をするということは、会社のために働くというニュアンスが入ってきます。
学生ビザではアメリカ国内では働けないということが前提になるわけで、会社の株主だけではなく社長になり、業務を行うと、学生ビザの目的に抵触する可能性があるわけです。
ここで私の弁護士のコツについてすべて公開することはできませんが、学生ビザと抵触しない形で経営に関わるような合法的な形をつくることは可能です。
もちろん制約はありますが、現在の移民法と会社法の解釈では形はつくれると思います。
したがって、会社の設立をして起業をするということは諦めることはありません
 
■給与を受けることは別
会社を設立したとしても、給与を受けることは学生ビザではできません
したがって、お金の流れには気をつけなければいけません。
ただ、いろいろな方法で会社は経費を出しますので、移民法に抵触しないような設定をすることはある程度は可能かと思います。
会社を設立すると、毎年税務申告もしなければなりませんし、州の登録なども怠らないような形をとらなければなりませんから、それなりに仕事は増えます。
しかし、会社があるということで、メリットもビジネス的にはでてきますので、諦めないで方法論を考えられたら良いと思います。
ただ、移民法が厳しくなっているアメリカの現状では必ず、起業について経験がある専門家に相談されて、慎重に進められることが重要だと思います。
次回また新しくいただいている質問を考えたいと思います。
いろいろなところで雪が降るという話題を耳にします。体調や事故に注意しながらまた一週間がんばっていきましょうね。




 

H-1Bビザ抽選終了-別プランを考える





 
May 9, 2017
H-1B抽選漏れ、そして次の一手
先日、H-1Bビザの申請数が年間許可可能件数をはるかに超えて、過半数以上の申請書類が抽選に漏れました。企業としては、外国人を雇い入れるためのH-1Bを有効に使えないために、代替え案を考えなければならない問題に直面している時期です。
トランプ大統領が「アメリカ・ファースト」を弛みなく主張している現在、H-1Bビザの枠がこれ以上大きくなることはないですし、大卒、院卒の外国人を雇うため、ある程度H-1Bビザ以外のビザも視野にいれなければならない現状です。
H-1Bビザの取得に関しては、前回も弁護士ブログで考えましたので、ここであえて反芻しません。
H-1Bビザ申請(2018年度分申請)参照
 
米国外での雇用にシフト
先日飛行機に乗っていて、横に乗っていたSNS関係のイギリス人が言っていましたが、現在H-1B発給がアメリカで事実上難しくなってきているので、雇用をアメリカ外にシフトしているということでした。その大手SNS会社では、ロンドンで2000人以上雇い入れているという話でした。
「アメリカ・ファースト」をアメリカ政府が実行していくと、地場に縛られない企業であれば、それなら、アメリカ外で外国人を雇い易い地を求めようということになり、どんどんアメリカ以外の国に進出していくということになっていくのではないかと思います。
 
これまでのH-1B取得のパターン
H-1Bビザというのは、発給の主たるパターンとしては、アメリカに留学している外国人学生が、いわゆるオプショナルプラクティカルトレーニングといい、学位を取得したことを条件に一年間は雇用が許されるという制度を利用して、米国内で働くことができるのですが、その延長としてH-1Bビザを申請するという筋が考えられます。
そうすると、外国人学生としては、米国企業で働くチャンスが限られてくるため、そもそもアメリカに留学することを見合わせるという傾向もあるようです。
ただ、日本人留学生であれば、H-1Bビザ以外にも、考えられるビザがあります。企業としても、H-1Bビザの抽選に漏れて、外国人の雇用ができずに困っているのですが、以下のビザを考えてみてください。
 
日本人の場合に考えられるビザーEビザ
まず、日本は、Eビザ発給の条約締結国なので、企業のコントロールの過半数が日本企業または日本人であれば、Eビザのサポートが可能になります。もちろん、発給要件はありますが、外国人申請者にある程度業務に関連する実務経験があれば、考えられるビザではあります。
多くの人はなぜか、Eビザは日本からの転勤用のビザだと思っているようですが、それは違います。
実務経験が、業務にマッチするものであれば、スポンサー企業以外の経験も利用することができます。
Eビザにも細かくわけて二種類あって、日米間の貿易量が多い企業に発給されるE-1ビザと、日本からの投資額に応じて発給されるE-2ビザがあります。最近のH-1Bビザ取得の困難さから、かなりEビザに頼る日系企業が増えています。日本企業であれば使えるビザなので、大いに活用を考えて、まずEビザの可能性を探ってください。
 
日本人の場合に考えられるビザーLビザ
Eビザよりは、新卒者採用のフレキシブルさには劣るかもしれませんが、Lビザというのもあります。Lビザこそ、転勤用のビザで、日本企業から、アメリカの子会社、関連会社に転勤や出向などをする場合に用いられます。
親会社等での最低限の経験を要求されますので、まったく採用企業に働いたことのない新卒者を雇う場合に、いきなりLビザの発給を求めることは難しいわけです。少なくとも、親会社に一年間は働いて、そのうえで、Lビザの申請をするということになります。そういう採用でも良いというのであれば、Lビザの発給も射程内になりますね。
 
諦めずに方法を探る
現状、H-1Bビザの抽選が終了し、採用する側もされる側も困っている例をよく耳にしますが、簡単に諦めずに、EビザまたはLビザの可能性についても探ってから判断をするのが良かろうと思います。
まだ、日本人には、条約のおかげでEビザの可能性が残されているのですから、他の条約非締結国のパスポートを持っている外国人よりも、就労ビザ取得の可能性は大きいわけですね。H-1Bビザがとれなくても、アメリカで活躍する日本人が就労ビザを取って活躍できることを心から願っています。
次回また新しいトピックを考えていきましょう。