米_お金を貸した相手が行方不明(1)_1340

サンフラン SF滞在

法律ノート 第1340回 弁護士 鈴木淳司
Nov 15, 2022

 私がお世話になった優秀だけどユニークな医師が70代前半で週末に他界しました。
会えばいつも口うるさく怒られましたし、色々話も聞いた思い出がありますが、また寂しくなりました。
アメリカでは病院で薬を出されますが、漢方薬は出しません。
この医師は薬だけでなく漢方も一緒に処方するというユニークなことをされていました。
遠方からくる患者さんも大事にされ、彼についてくる医師や医療関係者も多くいました。
まだまだやり残したこともあるでしょう。
ただ、彼が他界しても、彼の思いはたくさんのお弟子さんに引き継がれていくのでしょうね。
姿はなくなっても、その人の考え方はあとの世に残ります。
重ね着をしないと朝晩冷え込みますが、皆さんの体調管理は大丈夫でしょうか。

米_お金を貸した相手が行方不明(1)_1340

 さて、今回からあらたに皆さんからいただいている質問を考えていきたいと思います。
いただいている内容をまとめると「カリフォルニア州に住んでいる者です。コロナ禍のとき、同じアパートに住んでいる住人と仲良くなり(両家庭ともステイホームをしていたと思われる)、お互い家族も含めよく話すようになりました。なんでもご主人の仕事がコロナの影響でなくなったということで、借金を申し込まれ数千ドルを貸しました。その後、突然その住人は引っ越してしまい居所がわからなくなってしまいました。簡単なお金の貸し借りに関する契約書も結んでいますし、領収証などももらっています。長く放置するとお金が返ってこないということも知っています。弁護士に相談しましたが、弁護士に委任するには金額が見合わないと言われています。このような場合どのようにお金を返して貰える方法があるのでしょうか。」というものです。

 この質問している方は以前から法律ノートを読んでくださっているようで、ちゃんとある程度お金を貸すときの契約書などを用意されて貸しているようです。
以前にも法律ノートで考えましたが、お金を貸すときに担保を取らなければ、結局その人が「返してくれる」と信用していることになります。
その人が一見真面目そうでもちゃらんぽらんであれば、返してもらえないトラブルにつながる可能性があるのです。

その人を長く知っていようが、お金持ちであろうが、本当に貸したお金を返してほしければ担保をとることが必要になります。

金融機関がお金を貸すときには、大部分のケースで担保を要求します。
家のローンを貸せば家を担保に取りますよね。
無担保でお金を貸すというのは、返ってこないリスクが格段にあがることを意味します。

このセンスは弁護士は確実に誰でも持っているものですが、一般の人だと頼まれると貸しちゃうという方もいると思いますので、生活をしていくうえで覚えておいてください。
人によっては、数回借りては返し信用させてから、大きな金額を借りて逃げてしまうような人もいます。
ですので、担保があると色々な意味で安心にはなります。

 さて、今回の質問にあるように、借りてどこかに行かれてしまうと、なかなか追っかけるのが難しくなりますよね。
まずは直接「返してほしい」と言えないわけですし、どうしたら良いのかわかりません。
書類はあるけど、相手は見つからないという状況です。

 このような場合、今の時代ですからソーシャルメディアなどで相手方に連絡を取りお金は返してもらえるのか、そしてどこにいるのか、などを直接聞いてしまうのが手っ取り早いと思います。
もし、真摯に対応する気持ちがある人であれば、連絡をくれるはずです。

それでも無視されれば次に探す手を考えなければいけません。
デジタル情報が溢れている今の世の中ですが、色々なデータベースはあると思いますので、お金を払ってでも相手方の住所を調べることはそこまで大変ではありません。
ただ、国外に行かれてしまうと、それなりに難しい事態にはなるかもしれません。

 まずは大家さんに聞いてみましょう。
大家さんは、賃借人が引っ越すときに、中を確認してデポジットを返す義務を負います。
そして、その返還は、賃借人が出ていったあとの話になりますので、事後チェックを送る場所を指定しなければならないのです。
大家さんに事情を説明して聞くことも可能かと思います。

プライバシーの関係はあるでしょうが、友人や近隣住人、引っ越し会社などに電話をかけて聞いてみるのも悪くはないと思います。
最悪の場合少額裁判を提起して、Subpoenaというものも使えます。

次回、自分で色々がんばっても情報が出てこない場合、裁判所を使った対応策を考えていきたいと思います。

 この週末は山の雪を見ました。
吹いてくる風も冷たく冬の始まりだな、と感じています。
今のところ、カリフォルニアでは大火事が秋以降ないのが助かります。
今年は雨がたくさん降ると良いですね。

また一週間寒さで体調を崩さないように気をつけながらまた一週間がんばっていきましょうね。

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作成者: jinkencom

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