おいしい話にご用心~インターネット詐欺~

 先日、4回にわたりご紹介してきた『インターネット利用詐欺』の記事には、多くの反響をいただきました。それだけこの類の犯罪が身近で頻繁に起きているということでしょう。 

今回は、その後読者の方から寄せられた実際の被害についてご紹介し、改めてご注意いただけたらと思います。 

JINKEN.COM事務局で、詐欺の内容についてまとめさせていただきました。

詐欺の手口は様々

 よく見られる詐欺の手口は大きく分けると3つ、 

1)脅迫・不安をあおり、お金を詐取する
2)潜在的に様々な利益を得ることができると期待させる
3)売買にみせかけて、実際に自分のものでないものを売りつける 

があります。 

今回ご紹介する実際の被害事例は、2)にあたります。 

被害事例~SNS宝くじ詐欺~ 

事の顛末は次のようなことです。

『ある日、自分が利用している、SNSの創業者を名乗る人物(外国人)から、自分あてに直接メッセージが来た。メッセージには、そのSNS上で開催されている宝くじの当選者に、自分が無作為抽出で選ばれた、とある。宝くじの当選者は数十万ドルと高級自動車が受け取れるとのこと。

その為の手続きとして専任の担当者(外国人)を紹介され、何故か別のSNSで連絡を取り合うことになった。その担当者は、賞金と賞品を受け取るための費用として、数万円の支払いが必要と言ってきた。 

その支払いには、必要金額分のプリペイドカードを購入し、レシートとシリアルナンバーを写メすればいいとのこと。早速、プリペイドカードを購入して写メしたが、一向に手続きが進まない。

挙句、さらなる費用の支払いを促されて、詐欺だと気づいた。お金がないのでこれ以上は支払えない旨伝えると担当者は連絡を絶ってしまった。』

ということが実際にあったそうです。

注意すべきポイント 

 この場合、

・相手が著名な人物であると装っていること
・少なからずこちらの情報(氏名等)を知っていること
・別のSNSに誘導していること
・高額な利益をちらつかせて、少額ながら金銭を要求していること
・その金銭を写メさせること

などが怪しいポイントです。 

 相手が地位のある有名な人物であったり、SNSで直接連絡が来ると、思わず信用してしまうかもしれません。しかし、個人情報をなんらかの(或いは不正な)方法で入手して、あたかもあなたの関係者であるかのようにふるまうことは、意外にたやすいことです。 

 また、ターゲットをとらえたところで、別の秘匿性の高い、或いは履歴の残らないSNSに誘導するのは、あとから追跡されない為の詐欺の常套手段です。 

 さらに、その高額な利益を得られる話が本当なのか、まず調べる必要があります。ご自身で調べることが難しいようなら、信頼できる第三者や専門家に委ねてみるのもありでしょう。 

 その結果、費用を支払うことにしたとしても、仮想通貨や金券といった、お金のやり取りの結果が残りにくい方法は、後で詐欺だと気づいても後追いすることが難しいので、そういった支払い方法の要求には警戒してください。

下記のように、荷物をあたかも発送準備しているように画像を複数送って信ぴょう性を高めようとしています。

 最後に

  手放したお金は元に戻りません。現金、送金、仮想通貨(ビットコインなど)、金券どんな形態でも、一度手を離れたお金は戻らない、という意識で、常日頃からいらしていただきたいと思います。 

 既にSNSのアカウント名や電話番号、Eメールアドレス等、相当量のデータを相手側に提供している場合には、あらゆる手段で連絡を試み、しつこく支払いを要求して来るでしょう。彼らにとっては、時給が良く手っ取り早い「アルバイト」ですから、あなたが騙されるか、心理的に追い込まるかはどちらでもよく、とにかく支払ってくれれば良いわけです。逆に支払う気がないと分かれば次のターゲットに移りますので、支払いは一切行わず、返信もせず、無視するのが得策でしょう。 

この記事のまとめ

・どこか怪しい話、特においしい話には乗らない恐れず無視する。 

・怪しいと思ったら、お金の支払いをすぐせず、信頼できる人物や専門家に相談する。 

 

 さらに詳しい記事をご覧になりたい方はこちら↓

『インターネット利用詐欺』(全4回)

第1回 https://jinken.com/momsusa/archives/14173 

第2回 https://jinken.com/momsusa/archives/14202 

第3回 https://jinken.com/momsusa/archives/14211 

第4回 https://jinken.com/momsusa/archives/14287 

 

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