「国際弁護士」について考える_1418

サンフラン SF滞在

法律ノート 第1418回 弁護士 鈴木淳司
May 18, 2024

ごめんなさい。今回から、溜まっている皆さんからいただいている質問にお答えしていくつもりだったのですが、今回はもう一度、最近私が感じていることについて書かせてください。
表題にあるように「国際弁護士」についてです。今回も、自分の考えることを書くのをお許しください。

「国際弁護士」について考える_1418

最近、日本のテレビでコメントするようになりました。
私の古くからの友人が勤めるテレビ局だと信用できるかと思い、その局に絞って話をさせてもらっています。

色々気を遣ってもらってはいますが、自分が話したいこと、視聴者に知って欲しいこと等ありますが、テレビは話す時間があまりにも少なく、心苦しいです。
法律ノートでは自分の好きに書けるので、やはり文章の方が良いのかもしれませんね。

メディアに出たいとは全く思っていなかったのですが、「国際弁護士」と語って放送上で憶測ばかり言っている人たちに呆れたのがきっかけになりました。

今、私はアメリカのプロ野球選手の話題でコメントをしているのですが、テレビで「国際弁護士」なる人達が、平気で「そのプロ野球選手が関わっている」と何度も言っていたのです。
そのコメントがなされているとき既に、ある理由から、私はその考えを根本から間違っていると言えたので、その状態を看過できず出演してコメントしました。
「国際弁護士」という人たちが、さも専門家の意見のように言っているのが許せなかったからです。

現時点で、日本のテレビに出ている「国際弁護士」の人で、今回のプロ野球選手の元通訳の人の事件のようなアメリカ連邦刑事事件を受け持った人は一人もいません。

アメリカ連邦政府のPACER(Public Access to Court Electric Records )というデータベースで検索すれば明らかですが、テレビでコメントしている人たちは、一人として、一件も連邦刑事事件を受け持っていないのです。

実は、「国際弁護士」というのは実在しない適当な肩書です。

そういう人たちがテレビに出て、「国際弁護士」と語り、さも自分は知っているかのようにテレビで発言しているのを見て、テレビを制作する人たちもひどいと思いました。
視聴者にとって分かりやすいからかもしれませんが、そういったことをテレビが助長し、国際弁護士という実在しない肩書がなんとなく「偉い」と思って聞いているのでしょう。

実際は連邦の刑事事件を扱ったことがないのに、皆さん憶測だけで話をしているのです。
弁護士として恥ずかしいと思わないのか、と思います。
また、実務を受け持ったことがないのに、憶測だけでコメントすることを許しているテレビ局もひどいものです。

今のメディアは「国際弁護士」という肩書が一般的に通用するかのように使っていますが、そのような肩書は存在しません。

弁護士というのは、法律が存在する範囲で許されて法律活動をしているので、日本であれば日本、カリフォルニアであればカリフォルニア州、などと決まっています。
弁護士は、その人について回る肩書ですから、いくつも資格があっても使えないのが実情です。

私が登録しようと思えば何州でも登録できますが、トラブルのもとです。実際に活動していないのですから、何か訴訟のトラブルがあったら、登録しているところの数だけ頭痛の数が増えるわけです。
ですので、自分が活動している範囲で「弁護士」と言えばよいのであり、「国際弁護士」などという人たちは虚業です。

ちなみに私は、サンフランシスコにあるカリフォルニア州地方裁判所の兼任裁判官もしていました。
「元国際裁判官」なんて言い出したら、笑いものになりますよね。

私が丁寧にテレビ用のフリップをつくったら、それを同じテレビ局の他番組で流用されていました。

事実を紐解くと、一度も連邦の事件を扱っていない弁護士が、私が一生懸命つくったフリップを流用して、あたかも自分がつくったもののように出していました。
実務の経験もなく、そのようなことをするのは本当にインチキだと思い抗議しました。またその「国際弁護士」という人たちの話を日本の皆さんは、聞かされるのですから、馬鹿にされていると思ったほうが良いと思います。

私は、こつこつ訴訟業務に携わり、できるだけ実務に即したことを皆さんに知っていただきたいと思い出演しています。
メディアで憶測を言う弁護士を見たら、PACER(Public Access to Court Electric Records )という連邦のデータベースを確認してから、その人の主張を判断されたほうが良いと思います。
データベースを見ればアメリカにおける実務経験がわかります。

カリフォルニア州の資格があっても、ペーパードライバーみたいな、実務をしらない人たちをメディアは平気で使いますから、PACERという連邦のデータベースを利用して、発言している「国際弁護士」の経験値を見られると良いと思います。

テレビに出てみて、他の「国際弁護士」の発言に疑問を持つようになりました。経験もないのによく言えるな、と呆れています。メディアも適当に盛り上げて「国際弁護士」がどうのこうのと言っているので、日本やアメリカ(私はカリフォルニアについてしか言えませんが)の弁護士の地位が低下するような状況にあるのは嘆かわしいことです。

私は「国際弁護士」ではなく、カリフォルニア州の弁護士として、実務で刑事事件の仕事をしています。今週も、無罪を争うような刑事事件の対応でてんてこ舞いしています。

タレントのような「国際弁護士」で、実務経験もないのに憶測ばかりで物事を言い、私の言ったことを勝手に流用するような弁護士は、今後厳しく対応していこうと思っています。カリフォルニア州の免許を持っていれば、私は地元で弁護士会にクレームを入れることができます。一般市民に対し、憶測だけの情報を流す弁護士を今後は許さない姿勢でいきたいと思います。


アメリカの法律事務所はハードルが高い!!確かに。
JINKEN.COMでは、アメリカの弁護士事務所への橋渡しのサービスを 提供しています。 お客様の状況とニーズ、ご希望を聞き取り、必要な書類等をまとめる お手伝いをしています。 私たちは、ジャッジをいたしません。 皆さんの頭の中、お気持ちを、できるだけ正確に表現する業務を行います。ご料金は事前に明確にご提示し、追加のご請求は一切ございません。
i@jinken.com または こちらから直接お問い合せください。

■関連記事

弁護士を目指す学生たちへ(1)_1216

弁護士を騙る詐欺について注意喚起(1)_1403

運営弁護士

■アメリカの永住権を抽選で取得ーDiversity Immigrant Visa Program

アメリカの永住権を抽選で取得する制度があるのをご存知ですか?
日本からも、毎年永住権者として長期合法滞在する方々がいらっしゃいます。

応募サポート希望の方はこちらから

日本出生の方は、高校卒業時点からご応募ができます!当選後も安心のサポート。まずは正しい応募から。

■グリーンカードDV当選後サポート

グリーンカードDV抽選に応募して、当選の確認を忘れていませんか?当選は、忘れた頃にやってきます!

グリーンカード当選後サポートはこちらから

充実した当選後サポートで、安心してグリーンカード取得まで進めましょう。家族・仕事・結婚・離婚・海外在住・介護に闘病と場面は様々ですが、お客様のニーズに柔軟にお応えしています。

作成者: jinkencom

jinkencom について JINKEN.COMの運営者であり、カリフォルニア州弁護士として活躍中の鈴木淳司弁護士のブログです。「移民法ブログ」では米国の移民分野についてホットな話題を取り上げて月に一度更新、「アメリカ法律ノート」は広くアメリカの法律相談に答える形で、原則毎週更新しています。なお、本ブログの著作権は著者に帰属します。 *たびたび法制度が変わりますので、最新情報をご確認の上、手続きされてください。