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サンフラン SF滞在

法律ノート 第1342回 弁護士 鈴木淳司
Nov 28, 2022

サンクスギビングホリデーはいかがでしたでしょうか。
私は人生初となる完全リモートでの陪審裁判が今週はじまるので、その準備をしていました。
心からのんびりすることはできませんでしたが、ターキーも美味しくできて、酒も飲み満足はできました。
しかし、まだコロナの影響で民事事件は期日もリモートが多く、裁判所に行ってもガランとしていたり、心地が悪いものです。
今週陪審員選びも始まるのですが、すべてリモートで行うことにワクワクしながら不安もあります。
担当裁判官もこれで4例目という話ですが、結構やりやすくて良いよ、などと言っています。
「どうやってスクリーン上で証拠を示すんだよ」、とか、「異議の申立はどうやるんだよ」などわからないことはたくさんありますが、これから一般的にリモート裁判も増えるのかもしれません。
また、感想など法律ノートで皆さんとシェアさせてください。
反対尋問もリモートでやると迫力ないんじゃないか、など不安は尽きません。

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 さて、前二回考えてきた、「カリフォルニア州に住んでいる者です。コロナ禍のとき、同じアパートに住んでいる住人と仲良くなり(両家庭ともステイホームをしていたと思われる)、お互い家族も含めよく話すようになりました。なんでもご主人の仕事がコロナの影響でなくなったということで、借金を申し込まれ数千ドルを貸しました。その後、突然その住人は引っ越してしまい居所がわからなくなってしまいました。簡単なお金の貸し借りに関する契約書も結んでいますし、領収証などももらっています。長く放置するとお金が返ってこないということも知っています。弁護士に相談しましたが、弁護士に委任するには金額が見合わないと言われています。このような場合どのようにお金を返して貰える方法があるのでしょうか。」という質問を続けて考えていきたいと思います。

少額裁判は本人訴訟

 前回は、かりに相手の居所がわかった場合には、少額裁判(Small Claims)という制度を使えば良いというところまで考えました。

少額裁判は本人訴訟(弁護士なし)で行うことが前提になっています。
ですので、裁判所に行くと、色々なリソースが用意されていますし、動画サイトなどでも情報が提供されています。

裁判の提起はそれほど難しくない

また、少額裁判についてアドバイスをする人も用意されているのが一般的で、法律のアドバイスはできないものの、フォームの記入の仕方などを教えてくれます。
もちろん、ある程度英語ができないと難しいかもしれないので、必要に応じて通訳をしてもらえそうな親族などに付き合ってもらう必要があるとは思いますが、裁判の提起をすることはさほど難しいことではありません。
また、少額裁判を提起する場合には、色々面倒な添付書類なども必要はないと思います。
証拠となる書類等は、ヒアリングがある日にまとめて持っていく形になると思います。

裁判を提起するにはお金が必要になります。
訴訟費用というやつですが、求める金額に応じてカリフォルニアでは決まり、30ドルから75ドルかかります。

訴状の送達ができてから裁判

この訴えの提起費用を払い訴状を裁判所に出すと、次は送達という手続きが必要になります。
少額裁判所で色々情報はもらえるかもしれませんが、これが結構面倒です。
送達というのは、相手方に訴訟を提起したよ、と告知することです。
裁判所に提出した訴状のコピーを相手方に受け取ってもらうのです。

送達を専門に行う業者がいます。
数十ドルから、場合によっては何度もトライしなければならずお金がかかったりします。
前回考えたように相手方の住んでいる場所を管轄する裁判所に訴訟を提起して、そして送達業者に頼んで、相手方に訴状を届ける必要があるのです。
そして訴状が届いたら、その証拠であるProof of Serviceというのを裁判所に提出すると事件はようやく裁判所に係属することになります。
送達は基本的に直接相手方か、相手方の同居人などに手渡さなくてはなりませんが、他にも公示送達やみなし送達などもありますので、裁判所で情報を得るか、業者によく聞くことは重要です。

昔、ベイエリアでよく話題になった送達業者がいましたっけ。
白髪のおばあちゃんの双子の送達業者がいて、毎日ペアの服を着て送達をするのです。
人気がありました。私もみかけたことがありました。
ある意味、不幸やトラブルの知らせを届ける業者ですので気持ち良いものではないのかもしれませんが、微笑ましい業者もいたものです。

 送達が完了してからどのようになるのか、また次回続けて考えていきましょう。


もう雪がちらほら話題になります。
なんだか、秋を素通りしてしまったような気がします。
まだまだコロナは健在のようですので、集まりには注意してホリデーシーズンを楽しんでください。
また一週間健康に注意しながらがんばっていきましょうね。

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作成者: jinkencom

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