H-4/E/Lビザ付帯配偶者の労働許可特例

Washington DC Capitol of the United States

じんけんニュース 弁護士 鈴木淳司 12-02-2021

H-4/E/ Lビザ付帯配偶者の労働許可特例

Dec 2nd, 2021

2021年11月12日に新たな労働許可についての特例を非移民ビザに関して行政規則化しましたので、今回皆さんと考えていきたいと思います。

これまでの労働許可

 今までの問題状況を把握してから今回の特例を考えていきます。

 まず、H-4, E, そしてLビザの配偶者は、2002年頃から、アメリカ国内で労働許可を得ることで対価を受ける労働をすることが可能になりました。

主たる労働ビザを持っている外国人はもちろん就労ビザですので、働くことを前提にしています。

一方で、90年代は配偶者がまったく働けないということが問題化していました。
アメリカでは両性平等、そして共働きが普通ですから、付帯してアメリカに来た配偶者にも労働の機会を与えるというのは自然な流れではありました。

パンデミックと労働許可=Employment Authorization Documents, EAD

この労働許可というのは、I-766または一般的にEAD(Employment Authorization Documents)と呼ばれます。
EADは、アメリカ国内で取得して、期限があるので再取得をする必要があります。

 この再取得(更新)については、再度書類を揃えて提出するのですが、このところコロナの影響もあり、再度の許可にかなり時間がかかっていました。

 今までは、労働許可の期限が切れる前に再度の許可がない場合には、米国内で労働をすることは許されていませんでした。
許可の期間が切れてしまった間に報酬を受けることができないわけです。

 そうすると、私の所属する事務所でも困りましたが、主たるビザを持っている外国人は働き続けられるが、配偶者は働けない期間がでてきてしまうという問題が発生していたのです。

この空白期間発生についてはかなり批判が多く、それに応える形で移民局が新たに今回の行政特例を定めたのです。

労働許可特例の内容

 ここで今回定められた特例はどのようなものかみていきましょう。

 まず、特例が認められるためには、

(1)アメリカ滞在許可期間を示す有効なI-94(これは現在オンラインで確認できますが、入国の際ビザに「いついつまで」という形でハンコが押されているはずです)
(2)再取得のために有効な申請を行い、その申請が受理されたという書類(I-797c)
(3)以前から所持している期限切れたEADカードが必要になります。

これらを所持していれば、再度の許可証がなくても、続けて許可されているとみなす、ということになっています。

ということは、所持しているEADカードの有効期限が切れていても、引き続き就労ができるということになったわけです。

労働許可の自動延長

そして、再取得が許可されていなくても、労働許可の自動延長は

(A)I-94が失効する日
(B)EAD再申請の許可不許可が決まるまで、または
(C)所持しているEADの失効期日から180日経過したとき

上記の時点まで有効ということになりました。

この処置でかなり、ビザ保持者の配偶者の方も安定した就労が望めると思います。

雇用者が管理すべきI-9フォーム

また、米国で就労するためには、雇用主は必ず各被用者の移民ステータス情報を管理しなければならず、I-9というフォームを各被用者から提出させなければなりません。

このI-9に記載する労働許可の内容についても、上記(1)ないし(3)に記載された内容で足りるとしています。

ですので、EADが切れている場合には、他の書類も含めて雇用者に提出する必要はあるということになります。

このように少しずつ新政権になってから、外国人就労者にも優しい規則がでてきています。
また、新しい規則がでてきたら、このブログ(ブログじんけんニュース)で取り上げていきましょう。

また次回新しいトピックを考えていきたいと思います。

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作成者: jinkencom

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