アメリカで中古車購入(1)_1264

サンフラン SF滞在

法律ノート 第1264回 弁護士 鈴木淳司
May 23, 2021

 カリフォルニア州は、かなりコロナワクチンが行き渡っているようで、大きな接種会場はもう今月一杯で閉まるところも多いみたいですね。
6月15日にはすでに知事が経済の再開を発表しています。
一年以上も閉鎖されていた経済が再開されるというのは、ちょっとにわかに信じ難いことではあります。
本当にトンネルの出口なのでしょうか。
嬉しい一方、猜疑的になってしまうのは私だけなのでしょうか。
みなさんはお元気に生活されていらっしゃいますか。

アメリカで中古車購入(1)_1264

 さて、今回から新しくいただいている質問をみなさんと一緒に考えていきましょう。

いただいている質問をまとめると「SNSを使った個人売買で車を買いました。もちろん、インターネットのやり取りだけではなく、直接会い、やり取りをして、必要な書類をもらいました。古い車でしたが状態は良いという掲示でした。その掲示された内容は保管しています。無事に車も受け取り、必要な売買の書類も手に入れたのですが、DMV(カリフォルニア自動車局:日本の陸運局と業務内容は類似している)に書類を提出する段階になり、名義にSALVAGEと書いてあり、廃車となった車を売られたことに気づいたのですが、そのような内容は事前にまったく聞いていませんでした。詐欺などという形で訴えられないものでしょうか。」というものです。

まずは、基本的な概念をいくつか考えておきたいと思います。

現状有姿-欠点も含めて購入

 中古車を買うというのは、どの時代でも、世界どこでも「賭け」的な要素がありますよね。
前所有者がどのような人なのか大きく影響しますし、車についても、なにか事故があったり、何が故障したりしたのか、はっきりわからない場合も多くあります。

少し高くなるのかもしれませんが、今では車のディーラーが認定中古車という形で、整備をちゃんとした車両を売っていますが、実際トラブルがゼロとはいえないですよね。
もちろん、中古車でも、一定の保証が設定されている場合には安心材料にはなるかもしれません。

基本的に中古車を買うときは、As is、つまりその物の現存している状態で売買が行われるという原則があります。

その状態が明示されていても、不明であっても、原則影響しません。
リスクを含めて、その物を買うということになるのです。
この基本的な考え方をまず理解しておきましょう。

SALAVAGE サルベージ?廃車?事故車?

次に今回の質問にあるSALAVAGEというのは、どういうことなのでしょうか。

今回の質問で出てくるサルベージは、廃車の再利用という意味です。
車が廃車になる場合、色々理由はあります。

一つは、事故車です。
事故に遭い、修理費が過度に高い場合には廃車となります。
また、盗難に遭った車で装備等を根こそぎ取られているような場合には廃車となりますね。
どちらも、保険会社が査定によって決めるのが一般的です。

そのほかにも個人的な事情で廃車となる場合があります。
保険会社が被保険者との関係で、廃車を取得すると、オークションにその車を出します。
そのオークションに出された車の名義は、「SALVAGE」と書かれるわけです。

そのような一旦廃車になった車をつなぎ合わせて動くようにして売るような業者もいるわけです。

車の権利証を確認

 「SALVAGE」であるかどうか確認する方法は、車の権利証に記載されているかどうかです。

各州が車の登録を管理していますから、各州で規定を確認する必要はありますが、カリフォルニア州では、いわゆるピンクスリップという権利登録証があります。
正式名称はCertificate of Titleと呼ばれるものです。

ちなみになぜ、ピンクスリップというかというと、昔はこの権利登録証は、ピンク色だったからです。
今では色々な色が使われ偽造しにくくなっていますが、昔はピンク一色だったのです。
永住権をグリーンカードと言いますが、昔は本当にグリーンだったのです。
これも、今では色々な色が使われていますね。

SALVAGEかどうかチェックする重要なポイントは、売り主の持っているピンクスリップに「SALVAGE」と書かれているか、です。
売り主は権利を譲渡するのに、このピンクスリップに裏書きして譲渡します。
したがって、そのときにチェックすることは可能です。

しかし、場合によっては「ピンクスリップをなくした」とか「ない」という場合もあります。
そのような売り主には注意しなければなりません。

迷ったときには、売り主に新しいピンクスリップを取得してもらって、それから買うかどうか考えた方が良いと思います。

今回は、基本的なコンセプトを考えました。
次回、今回いただいている質問を続けて考えていきましょう。

私の周りでは、もう夏休みのプランのことを話しているアメリカ人が増えてきました。
もう夏はすぐですね。また一週間暑い日もあるので、水分不足に注意してがんばっていきましょうね。


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作成者: jinkencom

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