IT企業のアメリカ進出3_1239

法律ノート 第1239回 弁護士 鈴木淳司
November 24, 2020

 もう今週はサンクスギビングですね。みんなでワイワイという感じには今年はならないでしょうが、かなり旅行も増えることは避けられない状況ですね。私の周りでも、他州に旅行をするなどの話を耳にします。一方で、コロナがアメリカでは激増しています。信じられないほどの入院患者数に達していて、今後どうなるのか不安です。はやく全国的な対策を打ち出してもらえることを願うばかりです。

IT企業のアメリカ進出3_1239

 さて、前回まで考えてきた質問をさらに今回も続けて考えていきましょう。
「インターネットを利用するサービス業を日本で展開しています。これから事業を国際化したいと思い、アメリカにオフィスを置こうと思っています。最初はシェアオフィスではじめ出張ベースで日本とアメリカを行き来しようと思っています。ひいては、家族を連れて就業ビザを得て日本から渡米しようと計画しています。多くのIT企業が日本からアメリカに進出して結局撤退することが多く慎重になっていますので、ビジネス面ではなく法律家の意見を聞きたいと思っています。」という質問です。

 前回は、Bビザを取得して比較的長期にアメリカに滞在する方法、それから進出を考えるのであればビジネスプランをつくって、まずアメリカでサービスの人気がでるかどうかを確認してから本格的に始動するという方法論を考えました。もちろん場合に応じて、使いわけることは重要です。

アメリカで就業ビザを取れるか

 今回は、質問にあるさらに長期を見通してアメリカでの就業ビザの許可取得過程を考えていきましょう。

 まず、現在(まだ、トランプ政権下)の年末までは、外国人の新規HおよびLビザの発給は停止されています。

 今後、バイデン政権に移行すると順次正常化されていくでしょうが、現状では、日本から新規にビザを取得して渡米するとしても、方法論はかなり限られています。
 Eビザについては、トランプ政権の方針に影響を受けていないので、現在Eビザであれば、発給の可能性があります。

現在のところはEビザ

 Eビザというのは、大きく分けて二種類あります。主にスポンサーとなるビジネスが、日米間の通商において一定額の取引を行っている場合と、米国内に投資を一定額行っている場合です。

 この「一定額」というのは、いくらなんだ、という質問が多いですが、職種によっても、実績によっても、どれだかアメリカに貢献するのか、など多岐にわたって精査しないと、勘定ができません。また、時期によっても違いがあります。

 基本的には米国政府の裁量ですので、いろいろなファクターで違いがでてくるとしか言いようがありません。

ステータス変更という方法

 前回お話したように、仮にBビザでアメリカに入国した場合、アメリカに滞在しながら、Eのステータスに変更する申請をすることが可能です。

 査証免除でアメリカに入国している場合には、米国内にとどまって、他のステータスに変更することはできませんから、Bビザで入国するとこのステータス変更の手続を取れるということがメリットになります。

 ここで、「ステータスの変更」というのは、ビザの許可証を取得することとは違うことを理解しなければなりません。

 ビザというのは、米国外にある米国大使館・領事館が発給するもので、パスポートに写真入りの形で貼付されます。このビザがあればアメリカの入国がそのビザに基づいて可能という入国管理が関所だとすれば、いわゆる「通行手形」の意味合いを持ちます。

 一方で、すでにBビザでアメリカに入国している場合には、日本にある米国大使館にビザの許可申請をするわけではなく、アメリカの移民局に対して申請を行います。

 そして、アメリカ国内ではビザの発給はされず、BのステータスからEのステータスに変更されるという効果に留まります。

米国出国でステータス変更の効果は途切れる

 Eビザでアメリカに入国しても、最大で2年間の滞在がゆるされ、米国内のステータス変更と効果としては同一なのですが、違いは、いったん米国を出ると、ステータス変更の効力がその時点で切れますので、自国に戻って米国大使館・領事館でビザの申請をする必要がでてきます。

 アメリカで一度審査を受け、再度日本で審査を受けるという形になるのです。
 そして、一般論ですが、日本の大使館審査よりも、米国内審査の方が、審査のハードルが低いことが多いです。

 このような特性を理解したうえで、どのような作戦を立てるのかは専門家とすり合わせる必要があります。

ここから次回続けていきたいと思います。寒くなってきてインフルエンザも流行する可能性があるわけです。自分だけではなく周りの健康にも気を使いながらまた一週間がんばっていきましょうね。


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