弁護士を騙る詐欺について注意喚起(2)_1404

サンフラン SF滞在

法律ノート 第1404回 弁護士 鈴木淳司
Feb 10, 2024

前回、私の所属する法律事務所を語った詐欺が起こっているということを法律ノートで書いて注意喚起をしました。
今回はその後についてもう一度注意喚起を含めて考えていきたいと思います。

弁護士を騙る詐欺について注意喚起(2)_1404

ご連絡いただいた方々の被害を回避

前回の記事を書きましたが、少なくとも8名の方々から、同様の詐欺の持ちかけがあったという連絡をいただきました。
全ての方に私が所属する法律事務所から即時連絡を行い、絶対に応じないように、アドバイスをしました。
少なくとも、私の事務所にご連絡をいただいた方々の被害は防げたと思います。

心配なのは、弁護士ということを騙る詐欺によって、当事務所に連絡もなく、対応してしまった方がいなかったかどうかです。
本当に、何らかの被害が生じないことを祈っております。

詐欺被害を防ぐポイント

犯人は、もちろん特定されないように、色々な手口を使っていますが、今回の潜在的な被害者の方々のお話を聞くとパターンが見えてきます。

ともかく、ロマンス詐欺やFX詐欺、そして、今回のようにそれら「詐欺被害を回復するために何かする」といった詐欺については、絶対に取り合わないでください。以下の点が少しでも疑われれば、詐欺と考えて良いでしょう。

仮想通貨で決済

1:ビットコインなどの仮想通貨で、お金を振り込め、何らかの対価交換をしろ、といった時点で、まず全て詐欺とみなすべきです。
世の中の通常のビジネスでビットコインでしか支払いができない、ということはあり得ません。
ですので、「仮想通貨」での支払い、という話が持ちがった上で、どうか、何らかの支払いをすることはやめてください。
何か期待があろうが、対価を得ることを予定していようが、とにかく、どのような場合でも、「仮想通貨」で支払え、というのは詐欺だとまずみなして良いと思います。

今回、当事務所を語った詐欺でも、「カリフォルニアの裁判所は支払いを仮想通貨でしか受けない」といったやり取りがありました。
常識に照らして、そのようなことはあり得ません。

しつこいようですが、「仮想通貨」というキーワードが出てきたら、その連絡は詐欺であるという考え方をするべきです。
この仮想通貨で支払え、というのは、詐欺を行った者の素性を隠すことに最適と言えます。
少なくとも、詐欺行為者の銀行口座がわかれば、法律的なアクションは取れます。

インターネットを使ったどのような詐欺でも、仮想通貨で振り込んでしまうという行動があると、仮想通貨の振り込みのトレースができないので、なすすべがありません。
日本だけではなく、ロシア、中国などの国を挟んで送金となりますので、追跡が警察機構にしても弁護士にしても、難しくなります。

迷惑メールの設定

2:最近では、Amazonなどの大手の通販メーカーを語って、何らかの方法で情報を抜いたり、金銭的な要求があったりしますが、電子メールで来た場合には、必ず迷惑メールを識別できる設定を導入し、差出人を確認することが必要です。

過去の詐欺被害や情報漏洩履歴

3:今回の法律事務所を騙る詐欺については、日本の同業者何名か聞いたところ、同様の手口での詐欺がすでに行われているようです。
これらの法律事務所を騙る詐欺は、以前に、すでに詐欺に遭っている方達、または、何らかの方法で、個人情報を抜き取られている方々をターゲットとしているようです。
そうすると、見たことのない電話番号から、電話がかかってくるようです。
電話がかかってきて、Signalなど、登録者履歴が残らない(追えない)SNSを利用することを勧めます。

法律事務所などの公的にやり取りの履歴を残すことを重要と考えている機関は、そもそも履歴が運営会社や利用者の一存で消去される可能性があるSNSを使いません。
法律事務所の中には、LINEを利用するところもありますが、私は信じられません。
とにかく、電話を受けて「何か、新しいSNS、通信方法を設定せよ」という内容であれば、それは詐欺であるとみなしてください

何より、お金を払わない

とにかく、お金さえ払わなければ詐欺に遭いません。
ですので、仮想通貨を代表として、何か、ギフトカードを買って番号を送れ、などということで、銀行振込が用意されていない持ちかけは、詐欺だと思ってください。

今後の対応

今回、当事務所の名前を騙る詐欺に関しては、まだ詐欺の被害に遭っていない方々からの連絡がありましたので、犯人の端緒がまだ、あまり掴めていません。
しかし、一方で、二週間前に、私が所属する法律事務所が著作権違反の犯人を特定する訴訟を提起していることに対する意趣返し反応であろうというタイミングであります。
そうすると、ある程度犯人は特定できていけそうなので、やれるところまでやってみようと思っています。

8人の協力者の方から得た情報によると、日本の携帯電話である070から始まるものを犯人は利用していました。

そこで、日本の警察と協力して電話をすると、犯人が使用していた電話番号2つは留守番電話につながりましたので、どこかで契約がなされているようです。
警察の方が、この電話番号については追ってくれることになりました。
私は別途、一味であるであろう銀行口座などの特定など、協力していくことになりました。

今回の詐欺は、日本人であろう犯人が、すでにロマンス詐欺、FX詐欺に遭った人の名簿を入手(または、その犯人)して、日本人をターゲットにしているので、どこかに端緒があると思います。
なかなか警察の人たちも追い込むことは難しいかもしれない、と言っていましたが、私はこのような法律事務所を踏み台に詐欺をしようとする連中は絶対に許しませんので、やれるところまでやります。

 読者の皆さんも何か情報があれば提供をお願いいたします。

【警察庁の特殊詐欺ページ】https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/case/

*事務所を「語る」という表記は「騙る」に訂正させていただきました。ご指摘くださった弁護士に感謝いたします。(2024/2/26)

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作成者: jinkencom

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