米_飲酒運転で有罪プロベーションとは(1)_1330

サンフラン SF滞在

法律ノート 第1330回 弁護士 鈴木淳司
Sep 6, 2021

 夏の終りの三連休でした。
レーバーデ−ということで、いろいろなお祭りが各地で開かれているようです。
私は一泊ですが、キャンプをしてきました。
疲れ切っていて、日が沈む前に寝てしまい、満点の星空を見逃してしまいました。
自然は良いものですが、カリフォルニア州は乾ききっている感じがしました。
もう大規模な火事が起こらないことを祈るばかりです。
みなさんは、三連休を楽しまれましたか。

米_飲酒運転で有罪プロベーションとは(1)_1330

 さて、今回から新しくいただいている質問を考えていきたいと思います。

いただいている質問は、まとめると
「先日、飲酒運転で有罪を言い渡されました。言い逃れができないと思っていたので、弁護士も付けずに最初に出廷した日に有罪を認めました。そこで、罰金などが決まったのですが、プロベーションというのを3年間言い渡されました。この3年間のプロベーションというのは、国外にでることなどは問題ないのでしょうか。永住権は持っていますが、日本人なので、日本と行き来をしたいと思っています。」
というものです。

 飲酒運転は、各州の法律で決まっているものですが、さらに各郡でも運用に差があるところです。
どこで捕まるのかで、色々細かい違いは出てくるものです。

今回質問されている方は、質問を読むと概ね厳しく画一的に対応をする郡なので、弁護士をつけてもさほど結果については違いがなかった可能性はあります。

一方で、全体的な地図をわからない状況で有罪を認めるのは少々こわいことでもあります。

少なくとも全体像がわからないのであれば、相談だけでも専門家としておいたほうがよいかもしれません。

今回のプロベーションについても、どのようなものなのか事前に知っておくかどうかで、何を想定すべきかわかるわけです。

 今回質問されているプロベーションですが、保護観察処分です。
また同時に刑の執行を猶予する意味合いもあります。

まず大きくわけて、カリフォルニア州ではプロベーションは、フォーマルとインフォーマルというタイプがあります。

連邦の裁判システムではプロベーションというとほぼ、カリフォルニア州でいう「フォーマル」に該当します。

飲酒運転は州法で処断されますので、プロベーションも「フォーマル」か「インフォーマル」のどちらかになります。

フォーマルというのは、いわゆる有罪となったあと、保護観察局に出頭し、保護観察官が付き、その観察官の監督のもと、定期的に連絡を入れたり、問題なく過ごしていることを報告する制度です。
日本でも、未成年者の犯罪などに取り入れられていますが、一定期間、一定程度監督をすることで、社会復帰を目指す制度です。

他方、インフォーマルというのは、コートプロベーションとも呼ばれますが、一定期間(たとえば、初犯の飲酒運転では刑の言渡から3年)再度罪を犯したり、裁判所の言い渡した内容に反した場合には、もともとの罪が蘇るという内容です。
保護観察官のモニタリングはつきません。
あくまでも、自分で意識して、裁判所から言い渡されたことを守っていくという見えない孫悟空の頭にはめられている緊箍児のようなものです。

したがって、インフォーマルプロベーションまたはカリフォルニア州ではコートプロベーションを言い渡されると、何も積極的にしなくて良いのですが、違反となるようなことはしてはいけないという制約が課されるわけです。

 飲酒運転の初犯では、ほぼインフォーマルプロベーションを言い渡されます。
初犯では上述したように3年間となると思います。

その間、法を犯してはいけない、アルコールが一滴でも入った状態で運転してはいけない、呼気検査は拒否できない、といったプロベーションの条件が付けられます。

裁判所が特別に今回の質問者のケースで、アメリカの出入国をなんらかの理由で制限していなければ、通常のプロベーションでは、アメリカの出入国は制限されません。

もちろん、具体的な相談として、今回質問された方の言い渡された内容を吟味しないと正しい回答はできませんが、通常の飲酒運転一回目の言い渡しでは、インフォーマルなプロベーションの期間内であれば渡航制限はつかないはずです。

 次回、もう少しこのプロベーションのトピックを考えていきたいと思います。

なぜか、この時期なのに熱波が襲ってきています。サンフランシスコはいつもどおり涼しいのですが、ベイエリアも大変な暑さです。
水分を補給するのを忘れずにまた一週間がんばっていきましょうね。

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作成者: jinkencom

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