アンインシュアド・モータリスト保険とは?(1)_955

Golden Gate sanfran

法律ノート 第955回 弁護士 鈴木淳司
Sep 8, 2015

 捉え方にもよりますが、「夏」最後の三連休でした。レーバーデーは、労働者の日ですから、私も事務所の仲間に感謝しつつ、私自身もゆっくりすることにしました。電子メールから離れるのも一つの気分転換ですね。

 この休みに、私はビリー・ジョエルのコンサートに行ってきました。いつもは野球を見に行く球場が会場になっていたので、なんだか違和感がありましたが、楽しめました。彼の曲は、歌謡曲にありがちな「あなたが死ぬほど好きなんだ」とか「これが愛なんだ」とかいう色恋ものが少なく、いろいろな人生を歌うところが好きです。会場は50代、60代の夫婦や家族が多かったように思いますが皆さん若い感じがしました。ビリー・ジョエル自身も60代で最近パパになったのですから、精力的ですね。皆さんは何か気分転換をされていますか。

アンインシュアド・モータリスト保険とは?(1)_955

 さて、今回から新しくいただいた質問を考えていきたいと思います。まとめると「最近交通事故に巻き込まれたのですが、相手方が保険に加入していないということで、車に生じた損害を請求するのに困った状況になっています(人身傷害があったかは不明)。このような場合に、アンインシュアド・モータリスト保険(Uninsured Motorist Insurance)というのがあると聞いています。この保険は任意に加入するものなのでしょうか。加入するとして、どのような保険なのか教えてください」というものです。

この保険についての法律は各州で異なる

 アンインシュアド・モータリスト保険というのは、日本語化すると、保険未加入者対応保険、とでも言いましょうか。法律ノートにおいては、どのように保険未加入者対応保険が機能するのか考えます。

 一方で、実際にどのような保険の範囲が用意されていて、どの程度の金額がかかるのかは、実際に保険のブローカーや代理店の方たちに聞いてみるのがよいと思います。一般的には、一年間で、100ドルもいかない程度のことが多いと思います。なぜなら、各州がこの保険未加入者対応保険をバックアップしていることが多いからです。

 この保険についての法律は各州で違いがあります。したがって、大きく分けて、事故から発生する損害には人損と物損があるとして、人損についての保険未加入者対応保険の加入を義務付けている場合もありますし、人損および物損とも、任意加入の場合もあります。

 今回質問されている方もどこの州で保険に加入されているのか不明ですが、州によって、強制か任意加入か違いがあります。重要なのは、アメリカ全国共通ではなく、州毎に保険の内容が決まるということを覚えておいてください。

不法移民に多い無免許、無保険の場合を想定

 さて、この保険未加入者対応保険というものについて、まずはどのようなものか考えて皆さんも理解されてください。

 カリフォルニア州でも昨年から不法移民に対しても免許証を発給するようになりましたが、不法移民に保険に加入させることを推進する動きが原動力になっていると考えて良いと思います。不法移民で免許証を持たない人が多く存在しますので、その人達が運転をして、事故を起こせば、損害の対応や填補が不十分になる可能性が高いわけです。

 たとえば、無免許者の車に追突された場合には、通常はその追突した方の過失割合は大きくなりますので、追突した方の保険会社から、追突された側に填補されることが一般的です。しかし、無免許、無保険という場合であれば、追突された側は事故の相手方に請求さえできないという状況に陥ってしまいます。日本でいう、いわゆる自賠責保険にも入っていないような場合を指します。

 このような場合を想定して、他人の過失により自己に人損や物損が発生した場合の任意保険も用意されていますが、通常掛け金が高かったり、被保険者が負担する免責額(Deductible)が高かったりするということもあり、気軽に加入できるわけではありません。

事故の相手方が無保険でも損害をある程度補填してくれる保険

 このような保険制度のなか、「事故の相手方が保険加入していない場合」という限定されたシナリオのなかで、人損と物損を担保しようというのが、保険未加入者対応保険です。

 州によっては、保険加入者同士の事故で、相手方の保険による上限支払額が低い場合、保険未加入者対応保険で填補するという場合も有り得ますが、基本的には「保険に加入していない人」が相手方の場合、泣き寝入りせずに、損害をある程度填補してくれるという保険です。

 よく考えると、相手方が強制保険に加入していないことを、こちらがお金を払って防御しなければいけないという馬鹿馬鹿しい制度とも言えますが、次回もう少し掘り下げて考えていきましょう。

 9月になると秋野菜が楽しみになりますね。夏の野菜とはちがって味わい深いものがあります。いろいろ食を通じて秋を感じられたらいいですね。また一週間、いろいろ秋を探しながらがんばっていきましょうね。


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作成者: jinkencom

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