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寄付金の使途は?アメリカで寄付_(1)1165

法律ノート 第1165回 弁護士 鈴木淳司
June 19, 2019

 カリフォルニアではマリファナは法律の範囲内で合法になりましたが、面白い高裁判例が出されました。カリフォルニアっぽい話です。刑務所内で、なぜかマリファナを持っている囚人がいます。さて、所持はどう判断されるのでしょうか。カリフォルニア州の高等裁判所は、所持は合法であるという判断をしたうえで、刑務所の規律があるので吸引をするのは違法であると判示しました。面白いじゃないですか。囚人がマリファナを持っていても良い、でも吸っちゃいけない。カリフォルニアはこういう話があるから話題に事欠かないのでしょうね。

寄付金の使途(1)_1165

 さて、今回からまた新しくいただいている質問をみなさんと一緒に考えていきましょう。

 頂いている質問をまとめると「10年ほど前から懇意にしている医師の紹介で知り合った、ある音楽家のリサイタルをサポートするために、ある程度まとまったお金を寄付しました。その音楽家の方の姿勢や演奏内容に賛同したこともあります。しかし、リサイタル前に音楽家の方が、かなり重い病にかかり、リサイタルは中止され、今後の活動も難しくなってきました。寄付金について、あまり大きな声を出したくないのですが、実際には寄付金はリサイタルの準備には使われなかったようですが、すでに集めた寄付金はこの音楽家のために使われたということで、さらに寄付を求められています。このような場合、使途を明確にするとか、さらにどのような名目であろうと、寄付金が使われるのか知る方法というものはないのでしょうか」という質問です。

慈善団体には負の側面も

 アメリカでは寄付というのは、慈善目的や宗教の目的など色々あるのですが、もちろん自分の信条を後世までに残すという意味合いはありますが、一方では節税目的もあります。

 以前にも法律ノートで考えましたが、税金の優遇措置を考えると、税金を払うくらいなら、慈善で使ってしまいたい、という人は跡を絶ちません。奨学金の支給や、文化を残すなど、役に立つことがありますし、アメリカという国で暮らしていると、社会への還元という意味でとても良いことだと思います。

 私見ですが、まだまだ歴史の浅いアメリカでは、立像や胸像が至るところで見られますし、建造物や高速道路の一部などに、人の名前がよく使われています。この国になんらかの形で自分を捧げて名を残すことは、人々の尊敬に値する価値であるわけです。名誉を残すことが人間にとって最高の価値だとは思いませんが(やはり、人を残すことが最重要でしょう)、それでも、この国の発展に寄与してきたドライブにはなっているでしょう。

 このようにポジティブな面もありますが、一方で慈善団体には負の側面もあります。光と影は法律にはつきものです。

 非営利団体を使って、脱税が行われていることもよくありますし、今回質問をされている方のケースのように、非営利かどうかよくわからないような状況もよく存在します。アメリカでノン・プロフィットというと、目的を達成するための団体であり、営利目的、イコールお金を稼ぐことを第一義にしていない、という意味ではあります。そして、税法上もそのように扱われています。

 しかし、実際には、各団体がどのような形で運営され、どのようなお金を使っているのかをよく見なければなりません。

非営利団体の行為も多種多様

 あまり、使いたくない事例ですが、アメリカ国内である団体が、日本で起きた東日本大震災の募金を集めていました。そして、よく募金の趣旨を読むと、「日本で被災したアメリカ人のアメリカに帰国するための支援」と書いてありました。海外にいるアメリカ人のための支援というわけです。私はもちろん現地にいる人達のためにお金を使ってほしいと思っていたので、よく詳細を読みましたが、募金をする人によっては、即断してお金を預けてしまうこともあるでしょうし、自分が信じている使いみちに使われていると願っている人もいるのかもしれません。

 非営利団体の行為というのも、多種多様であって、確実に自分が望んでいる形にお金が使われるかどうか、というのは、その団体の財産の管理をちゃんと理解していなければならないと思うのです。

どのような目的で寄付をするか

 今回質問されている方はまず、そもそも、どのような目的でどのような寄付をしているのか、よく考えられているのか、私が直接お会いしたら聞きたいと思いました。その音楽家の方を盛り上げたいのか、その方の奏でる音楽を盛り上げたいのか。そのどちらでも、非営利の目的としては欠けている部分があるのではないかと思います。

 その方の奏でる音楽の分野全体を盛り上げるとか、後世に何を残したいのか、など、大きな枠ではどう考えられているのか、法律相談としても、その辺りをお聞きしたいと思うのです。

 次回、今回いただいている内容を踏まえて、色々場合分けをしながら、法律的に考えていきましょう。

 私は、この夏法廷がたくさんありそうで、短パンがあまり履けそうにないですが、皆さんは夏を楽しんで、有意義に過ごされることを願っています。サンフランシスコは涼しいですが、皆さん暑さに負けずまた一週間がんばっていきましょうね。


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