カリフォルニアの新しい法律-2020年(2)_1196

法律ノート 第1196回 弁護士 鈴木淳司
Jan 22, 2020

 ベイエリアの49ersがスーパーボール進出を果たしました。週末にパッカーズとの試合を観られていた方も多かったのではないでしょうか。前半すでに大差で、手に汗握る試合とは言えませんでしたね。心配なのは、ディフェンスで2名負傷者がでていたことです。スーパーボールに影響しないことを祈ります。三連休の方も多かったと思いますが、皆さんはどのようにお過ごしになりましたか。

 さて、前回考えた2020年に新たに施行される重要な法令について、今回続けて考えていきたいと思います。

 前回、労働新法についてかなり考えましたが、今回もいくつかダイジェストでご紹介していきます。

ハラスメント等の訴訟

 まず、差別やハラスメント等の訴訟をカリフォルニア州で提起するためには、訴訟の前置として行政機関(DFEH)に訴えを提出しなければなりません。
 そして、訴訟の原因となる不法な行為が行われてから1年以内に、この行政機関への訴え提起をしなければならなかったのですが、短いということで、3年に延長されました。

雇用契約書の記載

 次に、雇用契約書に関してですが、雇用契約書の記載で、紛争が生じた場合、裁判所の裁判ではなく仲裁に行くという条項が一般的にあります。

 仲裁というのは、私的に紛争を解決する方法です。そして非公開という特性があります。

 ですので、セクハラ事件などは世論を味方につけたい原告側としては、不利な部分もあります。新たに1月1日から法律ができて、雇用に際して仲裁条項を雇用の条件としたり、強要したりすることが事実上禁止されることになりました。本当はもっと仲裁条項について、制限ができたのですが、ここでは省略します。

給与に関する改正

 あと給与に関する法改正です。
 給与をオンタイムに支払わなかった場合には、ペナルティーが加算されることに1月1日からなりました。現存の違反金に加え、1人に対する1回の遅滞に関して、一回目は100ドル、二回目以降は200ドルにさらに違反金が課されることになりました。

 かなり厳しくなってきていますね。
 実際、経済の調子が良いといっても、スタートアップなどの企業は不安定で給与の問題がでてきるということなのですね。

労働法関連は様々

 他にも、多々労働法に関する新法が出てきています。
 たとえば、もともとカリフォルニア州の15人以上被用者がいる会社においては、被用者が生きているまま臓器提供をする場合には、給与を払いつつ30日間の休みを与えなくてはいけませんでしたが、それに加えてさらに30日間の休み(無給で良い)を与えなくてはいけないということになりました。世界的に先駆している被用者保護の法律です。

 それから、職場で起きた労災事故については、即時に州に対して電話またはオンラインで報告する義務が強まりました。それから、新法で、一部の例外を除いて、髪型で職場の差別を行うことを禁止しました。すべての髪型ではないでしょうが、「人種」という差別から保護されているカテゴリーに髪型も入る、と法律で明確にしたものです。ただ、日本人がちょんまげをつけていったら、どうなるのでしょうかね。

 それから、昨年の新法紹介で、カリフォルニア州において、5人以上の被用者がいる場合には、セクハラ教習の受講義務を課すとした、と書きました。そして、2020年1月1日までに、その初講習を終えなくてはならない、という話になっていました。それはあまりにも急だし、対応ができないということで、2021年1月1日までに対応すれば良いということになりました。

 以上のように、労働法の分野はかなり、被用者寄りの改正がなされました。
 カリフォルニアには、新しい分野、新しい形態の会社がどんどん出てきて、新しいもの万博のような感じになっています。そこで、労働法の問題がかなり増加しているのも事実なのですね。一方で、カリフォルニア州では、様々な税金が高いことから、企業や高額所得者が多州に逃げて行っていますが、このような労働法の改正で、企業を経営するのが難しい面が多々でてくると、カリフォルニアから企業がさらに離れていってしまうのではないかと懸念されています。

 労働法ばかり考えてきましたが、次回はいくつか別の分野の法改正にも言及して、また皆さんから頂いている質問への回答に戻りたいと思います。

まだ、ベイエリアは雨が多いですが、一週間がんばっていきましょうね。


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