妊娠中のアメリカ旅行

空港これからアメリカへ

January 12, 2011

 じんけんニュースをご覧の皆様、明けましておめでとうございます。今年最初のじんけんニュースです。去年は不景気など暗い話題が多かったですが、今年は皆さんにとって良い年になりますよう、また皆さんが健康でお過ごしになれるように、祈っております。

 また、jinken.comにおきましても、すでに、12年も、皆さんの移民に関する問題をサポートしてきました。
 去年もたくさんの方が抽選の永住権に当たるなど(あたらなかった皆さんはまた、今年の幸運を祈っております)ぶれずにやってこれました。これも皆さんのおかげだと思っております。

妊娠中にアメリカに入国する注意点

 さて、今回は残念ながら男性チームには間接的にしか関係ない話題を考えてみたいと思います。妊娠中にアメリカに入国する注意点です。

 アメリカに入国させるかさせないかは、入国管理官の裁量によります(この裁量については、今回の最後に少々触れようと思います。)が、妊娠中の外国人女性がアメリカに入国する許可、不許可の基準は定まった法律がありません。もちろん、妊娠していることだけで、入国が不許可になることはないでしょうが、一定の理由がある場合には入国を拒否されてしまう可能性があります。

アメリカは属地主義と属人主義を併用

 最近では、アメリカ国内でアメリカで出生した不法移民の子女に対して、アメリカ国籍を付与することを禁止するという法案をつくる動きもでています。アメリカは日本とは違い、属地主義と属人主義を併用して、出生子の国籍を決めています。

 属地主義とは、アメリカ国内で出生すればアメリカ国籍を与えることをいい、属人主義というのは、配偶者の一方がアメリカ人であれば、その子供は、アメリカ国籍をもらえることを言います。血統主義を重んじる日本では、属人主義のみを採用し、属地主義は採用されていません。

アメリカで出産したい外国人は多い

 ということは、アメリカで子供を生むために、アメリカに来る外国人はあとをたちません。最近でも、日本の芸能人が子供を生むためにハワイに入国したということも話題になりましたね。アメリカに子供を生むためだけに入国することはもちろんできません。

何か理由があってアメリカに来ることが前提となって、トッピングとして子供を生むことになった、というのであれば問題ありません。もっとも、短期滞在のビザなどで入国する場合には、子供を生むために来たということはなかなかいえないでしょう。

 そもそも、入国する際に妊娠しているかどうかを申告する必要はありませんので、言わなくてもいいことは言わないで入国するのがベストです。しかし、もしお腹がでていたりして、妊娠していることがわかった場合には、入国管理官は、そのことについて質問をすることができます。もし、質問に満足に答えられなかった場合には、強制送還の可能性もありますので、以下の準備をしておきましょう。

保険に入っていないと入国拒否の可能性も

 アメリカ国内において、医療を受ける可能性があるにもかかわらず、なんらかの保険を持っていない場合には、入国拒否の可能性があります。すなわち、アメリカで医療を受けて、それに対する支払いをしない可能性がある場合には、国益上入国が拒否できます。
 ですから、皆さんが妊娠をしているあいだに、アメリカに入国する場合には、どのような保険にはいっているのか、その保険の内容を明らかにできるように書類を整えてください。

妊娠中に携帯した方が良い書類

 また、結婚されている場合には、誰と結婚していて、どのようなサポートがあるのか、家族関係等をあきらかにできるような書類もあると良いと思います。

 また、妊娠何ヶ月かといった質問をすることもありえます。なぜなら、もうすぐ出産なのに、医療保険の期間が数日である、などという場合もありえるからです。ですから、医師の診断書等を持ち、その出産予定日に重なるように医療保険を持っていること、もしくは充分なお金があること、入院予定先の病院から受け入れ準備ができていることを示す書類などを入国の際に持っていると安心かもしれませんね。

不明瞭な基準には、できるかぎりの用意を

 今回取り上げたトピックのように、何が入国基準かはっきりしていない場合が多々あります。それは移民法の性質によります。

 まず、外国人は、たとえ永住権を持っていてもアメリカに入国する「権利」はありません。それは日本でも同様です。権利がない以上、アメリカ政府の裁量になるわけです。

 ですから、今回のように基準がはっきりしない場合には、「絶対に」入国できるかどうかということは言えません。できるだけの用意をするということしかできませんし、そうするべきなのですね。

 それではまた次回新しいトピックを考えていきたいと思います。
 また、次回までさようなら。


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作成者: jinkencom

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