February 28, 2010
松井選手がカリフォルニアにやってきましたね。ついにキャンプもはじまりました。もう野球のシーズンが近づいてきているのですね。故障は心配ですが、松井選手にはまだまだがんばって欲しいものです。
さて、今回は、 ビザや、I-94を紛失・盗難してしまった場合にはどのように対処しなくてはいけないのか、考えてみたいと思います。旅行をされている方など、パスポートごとなくなってしまう、というケースもあるでしょう。また、アメリカで盗難被害に遭われる方も少なくないと思います。
日本人が日本にいて、パスポートを紛失すれば、なんとなく何をしたら良いのかわかるかもしれませんが、パスポートは再発給を受けて回復できたとしても、ビザや、入国許可書類であるI-94などの再発給はどのように手続きをしたらよいのでしょうか。
まず、アメリカ国内にいて、パスポートがなくなってしまった、盗まれてしまった、という場合を考えます。
紛失・盗難にあった場合、警察に届出る必要があります。届け出はポリスレポート(Police Report)と一般に呼ばれていますが、最寄の警察署に届け出ます。用紙は警察署に用意されています。
ただ、窓口の対応が悪いところも多いので、できれば、事前に警察のウェブサイトなどで手順を確認してから出向いてください。また、場合によってはレポートを電子的に行えたり、用紙をダウンロードできるようになっている場合もありますので、方法を確認することは重要だと思います。
また、自分が住んでいる場所の警察ではなく、紛失・盗難したと思われる場所を管轄する警察署に届け出をしてください。もしかしたら、でてくるかもしれません。ポリスレポートを届け出ると、レポートの番号がもらえます。またコピーももらえます(時間がかかるかもしれませんが)ので、できるだけ、それらの情報は手にいれておきましょう。
警察署に届け出をするのに有用なのが、なくなったパスポート等の情報がある場合です。皆さんは長期でアメリカに滞在する場合だけでなく、外国にいく場合には、ぜひ、パスポートやビザのコピーをとって置きましょう。こういうときに便利です。コピー代がお守りになるならたいしたことはないですからね。
警察の届け出と併行して、パスポートもなくなっていますので、日本領事館に相談しましょう。少なくとも渡航許可証はもらえるはずです。正式なパスポートの再発給は日本で行われる場合もあります。
パスポートがなくなってしまうと、たぶんI-94*という小さな紙もなくなってしまっているはずです。このI-94というのは、外国人がアメリカに入国するときに記入する紙です。ビザなし入国の場合はうす緑、ビザをもっていると、白い紙で、入国の際、ほぼ間違いなくホチキスでパスポートに付けられます。このI-94は、アメリカ国内で合法に滞在できる期間を示していますので、滞在中は重要な書類です。
このI-94がなくなってしまったとしても、その記載されていた期間は合法的に滞在することができますので、なくなってしまった、即、違法滞在ではありませんので、安心してください。一方、なくなってしまった場合、放置をしておくのも良くないわけなので、移民局に対して、対応を求めることになります。移民局において、出入国記録再発行手続申請書類(Application for Replacement/Initial Nonimmigrant Arrival-Departure Document)が用意されていますので、それを利用して、再発行を求めることになります。
さらに、ビザもパスポートに貼付されていますので、ビザも紛失・盗難にあったことになると、日本のアメリカ大使館・領事館に通知をしなくてはなりません。これは日本でする必要があります。もし、ビザがなくなった、ということになると、再発給というよりは、再申請をして、発給を受ける必要がありますので、手続きは通常の申請と同じ、ということになります。
また、一度、ビザを紛失・盗難したと届出をした場合には、そのビザは無効となりますので、新たに必ず再発給を受けなければ、アメリカ入国は難しくなりますので、その点気をつけてください。
ということで、パスポートの盗難や紛失には気をつけていただくしかないと思いますが、冒頭で言ったようにできれば、パスポート等のコピーをとっておきましょう。また、私の所属する事務所では、クライアントの方々のパスポート情報等を保管している場合も、移民のケースなどでは多いので、法律事務所に気軽に聞いてみるのも実はよいかもしれませんね。
それでは、また次回新しいトピックを考えていきたいと思います。また次回までさようなら。
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