アメリカ_賃貸住宅のキャンセルポリシー(1)_1383

サンフラン SF滞在

法律ノート 第1383回 弁護士 鈴木淳司
Sep 10, 2023

18歳以下の野球大会を見ていたのですが、日本のチームはとても強いですね。
アメリカのチームなど、足元にも及ばない感じではあります。
日本の野球というのは、アメリカの野球と違って、やはり高校生位の時に仕上げをするのでしょうか。

アメリカでは20代になって初めて体を鍛えて強くなっていく印象があります。
体をどう鍛えるのか国によって考え方が違うのでしょうかね。

ただ思いは1つだと思いますが、どうすれば選手の能力を最大限に引き出せて長期にわかってプレイできるかということなのだと思います。
いろいろ、そうした考え方を世界で共有して素晴らしい選手を作ってもらいたいと思います。
秋の訪れか、雨の日も出てくるようになりましたが、皆さんはお元気でしょうか。

アメリカ_賃貸住宅のキャンセルポリシー(1)_1383

さて、今回からまた皆さんからいただいている新しい質問を考えていきたいと思います。

今回いただいている質問をまとめると「はじめまして。いつも楽しくニュースレターを読ませていただいています。とても丁寧で、わかりやすく、ためになります。私はロサンゼルス在住です。家を借りることになり、昨年末入居ということを口頭で合意しました。前払いを求められ、2ヶ月分の家賃と1ヶ月分の家賃をデポジット(保証金)として振り込みました。しかし、入院することになり入居前に、医師の勧めで引っ越しをキャンセルする電話をしました。大家さんは、遅れた分1ヶ月分の家賃はもらうと言いました。そして、デポジットは返金しますというメールが来ました。しかし、返金されませんでした。何度かメールしても返信がなく、無視されています。私と大家の間に契約書は全くありませんでした。そして、このキャンセルポリシーについての説明もありませんでした。入居2週間前に初めて聞かされました。解約すると1ヶ月分の家賃を取られるとは知りませんでした。」という内容です。

南カリフォルニアの読者の方です。
新聞で連載している一昔前では考えられないことです。
今でも、できるだけクローズドで配信している法律ノートですが、色々な場所で、色々な方が読んでいただいているのは嬉しいことです。

賃貸借は郡ごとのルールも影響力大

今回は、賃貸借の質問です。

賃貸借については、カリフォルニア州法で基礎はつくられていますが、実際のところ、カリフォルニア州にある58の郡それぞれの力が強く、郡のルールを必ず参照しなければならない分野の法律であります。

今回の質問者は、ロサンゼルスにお住まいということですので、ロサンゼルス郡の法律も参照しなければならないと思います。

私も58郡すべてのローカルルールを把握しているわけではないですから、今回の法律ノートでは一般論であるカリフォルニア州法に基づいて考えていきたいと思います。

私自身、サンフランシスコ州裁判所で賃貸借に基づく立退き訴訟に裁判官としてかかわっていたことがありますが、郡によっては、かなり詳細なルールが決められています。

郡の立法府がどの程度活発なのかにも関わると思いますが、しつこいようですが法律ノートでは一般論しか考えられませんので、必ず該当する不動産が所在する郡のローカルルールには目を通す必要があることは理解され、覚えておいてください。

住宅の賃貸契約、日本の場合

まず、日本とアメリカの賃貸借を契約するときの違いを考えておきましょう。

商業物件ではなく、あくまでも住宅に関する賃貸借です。

日本では、不動産を借りようとすると、「礼金」と「敷金」というものがあります。

この「礼金」とか、「更新料」というのは、慣習に基づいて大家に支払われるもので、歴史的な意味があるかもしれませんが、欧米から見ると「謎」の支払いであります。

住宅の賃貸契約、アメリカの場合

アメリカでは一般的に「1ヶ月目の家賃」と「デポジット」と呼ばれるもの(保証金)を支払います礼金や更新料というのは、一般的には存在しません

アメリカでは契約をするのに「約因(consideration)」という「対価性」が必要になりますので、本来、日本でいう礼金、更新料は、契約の一部として組み込み、対価性を持たせなくてはいけませんので、借りている不動産の「家賃」という組み込みになるのでしょうか。

敷金と保証金(デポジット)

一方で、日本の「敷金」とアメリカの「保証金(デポジット)」というのは、似ているコンセプトです。賃貸借が解除されるときに返金されるのが前提で、家賃の不払や原状回復のために支払います。
つまり、退去するときに、問題がなければ返還されるべき金額です。

今回の質問者は、1ヶ月分の保証金と、2ヶ月分の家賃を前払いしたということになります。

次回以降、この事実を前提として、法律的に質問者がどのような主張をするのか考えていきたいと思います。

お祭りが多くなる季節ですね。
お酒もすすみますが、色々なイベントを楽しみにしながらまた一週間がんばっていきましょう。

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作成者: jinkencom

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