August 01, 2010
私の大好きな桑田佳祐さんにガンが見つかったということで、ショックを受けています。忌野清志郎さんも大好きだったのですが、本当にガンが憎くなってきました。皆さんは体の調子に気をつけて生活されていますか。
さて今回は、ビザなし入国についての電子化についてご紹介していきたいと思います。
すでに、2009年の1月12日から、ビザなし入国をする方は事前に登録をしなくてはいけませんが、今回はその延長のような電子化の制度が導入されたので、考えておきたいと思います。
まず、ビザなし入国について簡単におさらいしたいと思います。
日本人は他のいくつかの国と同じように(アジアではたとえばシンガポール人)アメリカに不法滞在する率が低いということで、ビザなくしてアメリカに入国できる国籍として認められています。この例外的な措置をVisa Waiver Programと呼びます。私は勝手にビザなし入国と読んでいますが、法律用語ではなく慣用的に使っているので注意をしてください。行政法的に言うと、査証免除というのが妥当でしょうか。
このビザなし入国をするのは、事前にビザをとらなくても良いので、簡単ですが、最大アメリカに滞在できる期間は90日と決まっており、原則として90日を超えてアメリカに合法的に滞在することは許されません。
このビザなし入国をする場合、上述しましたが、2009年1月12日より、Electronic System for Travel Authorization (ESTA)という、電子認証システムを使って個人情報を入力し、入国許可を得ることがアメリカ政府より義務付けられました。
ですから、日本人でビザなし入国をされている方々は、現在では必ず事前にESTAを使って登録されていることになります。 この電子認証システムは、テロ対策の意味もありますが、出入国の管理を正確にする意味も重要であると位置づけられています。
さて、ESTAを使ってアメリカにビザなし入国をする場合でも、飛行機の機内でI-94Wという書類の記入をしなくてはいけないことを皆さんご存知でしょうか。緑色の、巨大な七夕の短冊みたいな書類ですが、個人情報や旅程をある程度書き込むことになっています。飛行機の中で配られますよね。
この書類の記入が不必要であるという運用に今,入国管理がなりつつあります。I-94Wがいつから不要となるか、移民局ははっきりした日付を指定していませんが、今、不要にする方向で運用がはじまっています。書類一枚の話ですが、記入しなくて済みますし、何よりも一時的にアメリカに滞在している間に、紛失する危険性がなくなるわけですから、便利になることは間違いありません。
これからI-94Wがいらなくなると、いくつか実務上の違いがでてきます。
今までは、入国の際に、滞在期間を明記して、I-94Wの一部を入国する外国人のパスポートに通常ホチキスで留めましたが、これからホチキス留めをする紙がなくなります。
そうすると、新しいシステムのもとでは、パスポートにWT/WBと書かれたスタンプが押され、そこに滞在期間が書かれるということになります。
出国についても運用が変わります。
今までは、航空会社が出国する旅行者のI-94Wを回収して政府に提出していましたが、これからはその運用がなくなるわけです。出国に関しては、電子的に記録されることになります。I-94Wの紛失等の問題が減少するので、より正確な出国データも約束されることになります。
このように運用が移行しつつありますが、まだI-94Wが必要とされることも少なくありませんので、今後の移行過程を観察する必要があります。
もし、I-94Wが入国の際に必要とされた場合、出国の際に提出する必要がありますので、紛失には十分注意してください。なお、税関申告書については、今まで通り、申告用紙への記入が義務付けられます。
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