April 08, 2008
日本では桜の季節ですね。卒業、入学、入社等々おめでたい時期です。ご家族やご友人でも新たな一歩を踏み出す方がいらっしゃるのではないでしょうか。
米ビザ免除プログラム
さて、今回は査証免除プログラムについて考えたいと思います。Visa Waiver Programと呼ばれる、アメリカに上陸および入国する方法です。日本から短期でアメリカを訪問する際にはよく利用されると思います。
何度かこの査証免除プログラムは取り上げていますが、いまだによくこのプログラムのことを理解されていない方をみかけます。ぜひ、査証免除プログラムでアメリカに入国した際に何ができるのかできないのか、今回理解されてください。
査証免除プログラムで入国するには
まず、査証免除プログラムでアメリカで入国される方は、入国の際に薄緑のI-94Wという書類に記入の上、審査を受けることになります。このI-94Wという書類には、いろいろな質問が書かれていて、その質問に虚偽の無いように記入しなければなりません。査証免除プログラムを利用するには、少なくとも自国のパスポートが6ヶ月間以上の有効期限がなくてはなりません。
このプログラムでできること
また、査証免除プログラムでアメリカに入国すると最長で90日間アメリカに滞在することができます。
入国の際、正式な要件として、アメリカから出国する、いわゆる「帰りのチケット」を持っていることが必要ですが、特に入国の際提示を要求されないケースも多くあるようです。
観光、商談ならビザは不要
査証免除プログラムでアメリカに入国することができる目的は、観光およびビジネスです。ビジネスといっても、アメリカ国内でお金を稼ぐ目的で入国することは含まれません。すなわち「商談」ということで理解されておけば良いと思います。その他の目的で入国される方は、必ずなんらかのビザを得る必要があります。
ここまでは基本的な情報です。
90日間を超える滞在は不法滞在
では、以下よく耳にする質問を考えていきましょう。
査証免除プログラムを使って90日間は滞在をできるわけですが、よく延長はできないか、という質問を受けます。答えは延長することはほとんどの場合できませんので、必ず90日間滞在したら出国しましょう。
例外として、滞在期間中にアメリカ市民と結婚をして、永住権を申請する方法があるといえばあるのですが、この方法は最近センシティブなので、必ず法律家の専門家に相談してください。このような場合を除いて、延長をする申請はアメリカ国内で用意されていませんので、90日間を超える滞在があると不法滞在ということになりますので、注意してください。
もし、もうちょっと長期でアメリカに滞在したいという場合には、必ずアメリカ入国前に査証を得てください。
一度不法滞在したら、次からはビザが必要
一旦アメリカに査証免除プログラムを利用して入国して、不法滞在をした場合、再度査証免除プログラムで入国できるのか、という質問を耳にします。この点について、再入国に関しては必ず査証を取ってからでないと入国はできません。
査証免除プログラムでアメリカに入国する時に、I-94Wという書類を記入して提出するわけですが、その内容には「アメリカ滞在中は法律を犯しません。」と誓っていることが書いてあります。ですので、不法滞在をしてしまうと、入国の際の約束を破ってしまったことになります。一旦約束を破ってしまうと、もう査証免除プログラムを使うことは基本的にできません。
ですので、なんらかのビザをとっての再入国ということになります。ただし、一回不法滞在をしていると、次回簡単にビザを出してもらえるのかはわかりませんので注意が必要です。
カナダかメキシコに一時出国した場合
もうひとつよく聞かれる質問ですが、90日間アメリカに滞在し、その後、カナダかメキシコに出国し、再度アメリカに90日間滞在できるか、というものです。移民局の見解としては、カナダやメキシコに出国した場合、もともとの90日間の範囲であれば、再度アメリカに滞在できるということです。
ですので、アメリカに40日間滞在して、カナダに10日間いたら、90日間の残りの40日間は再度アメリカに入国ができるということになります。再度アメリカに入国する際には、もちろんアメリカを出国するための飛行機のチケット等の要件は必要になることは前提です。ですので、短期間アメリカをでて、再度入国するというのは、難しいことになります。
もちろん、私が聞き及んでいる範囲では、再度入国する際に、90日間の時間をもらえているケースもありますが、このようなケースがあるからといって、自分の都合の良い情報に頼るのは注意してくださいね。自己責任です。
査証免除プログラムは何回使えるのか?
査証免除プログラムを使って、何度もアメリカに入国できるのか、という質問もよく耳にします。
しかし、これは本当に入国の際の裁量ということになります。外国人がアメリカに入国するのは、あくまでも政府の裁量ですので、(外国人が日本に入国するときももちろん裁量ですが)ケース・バイ・ケースで判断がされます。
私の知っている事例では、90日間滞在したあと、一週間程度日本に滞在し、再度90日間の入国を3,4回繰り返しても何も言われないケースもあります。一方、60日間程度アメリカに滞在し、一ヶ月間程度あいだをあけたにもかかわらず3度目の入国ができなかったケースもあります。私が話を聞く限り、やはりアメリカに「住んでいる」というような証拠があったり、理由を説明してしまうと入国が拒否されるケースが多いようです。
理由と意思をはっきり説明できること
とにかく、納得し易い理由を考え、日本に帰国する意思があるということをはっきり説明できる必要があります。人によって理由も違うでしょうから、各人ごとに考える必要がありますので、人の言うことを鵜呑みにしないでください。
次回また新しいトピックを考えていきたいと思います。
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