米_ドメスティック・バイオレンスを疑われる(1)_1228

サンフラン SF滞在

法律ノート 第1228回 弁護士 鈴木淳司
Aug 30, 2020

 ベイエリアで、アジア系の「安くてうまい店」で久しぶりに飯を食べたいと思い、店内では食べられないので、お持ち帰りをしました。
しかし、どうみても値段が、1.5倍にはなっているのです。
味は良いのですが、「安くて」とはとても言えない値段でした。
どうも、このコロナ禍で、宅配ビジネスが成長しているのですが、この宅配ビジネスはレストランに15−30%のマージンを要求するようです。
そうすると消費者に安く提供しているレストランほど、売っても利益が出なくなります。
そのことに気づいてから注意して見ていると、店によっては、宅配ビジネスの関係上、価格を一時的に変更します、と店頭に明記しているところもありました。
インターネットビジネスが、様々な面で生活を便利にしてくれているのかもしれませんが、お客さんに美味しいものを安く食べてもらおうと思ってがんばっているレストランとしてはたまったものではありません。
なんだか複雑な気持ちになります。
レストランのオーナーなどは、このようなコロナで打撃があるのに、さらに追い打ちがかかっているわけです。

米_ドメスティック・バイオレンスを疑われる(1)_1228

 さて、今回から新しくいただいている質問を考えていきたいと思います。

いただいている質問をまとめると「私は、日本企業の駐在でアメリカに住んでいます。自分の家族のこともあり、会社には駐在はできる限り二年程度を上限にしてほしいと頼んでいます。単身赴任です。先日の(コロナ禍以前)夜、いきなり警察が自宅に来ました。どうも私の妻が一時的にアメリカに来ているときに口論となり、隣人が通報したようなのです。すでに妻は日本に戻っていましたが、そのことで警察が事情を聞きにきたようです。私は英語があまり出来ないのですが、通訳を求めましたが、電話での通訳のアレンジがうまくいかないようで、形式的な情報だけ聞いて帰っていきました。同僚に相談したところ、そのようなことでもカリフォルニア州ではDV事件扱いになる、と言われて心配になっています。このようなケースは一般的にどのようにカリフォルニア州では処罰されるのでしょうか」というものです。
ご本人はあまり渡米したいという気持ちが当初からなかったようなので、ストレスも溜まっている部分も心にありそうです。

口論程度ではDVにはならない

 まず、口論程度では通常ドメスティック・バイオレンスにはなりません。
もちろんどの程度反復継続しているか、なども問題にはなりえますが、基本的に単発的な口論など夫婦ではよくあることでしょうし、夫婦げんかは犬も食わないので、警察も介入しません。
暴力や、強迫の程度が総合的に見て、「ひどい」と思われる事例では警察が介入しますし、場合によってはDV事件に発展すると思いますが、今回質問されている方のように単発で、物理的な暴力もなく、口論だけの状況であれば、法的にはDVとして評価されにくいと思います。
ですので、もちろんすべての状況を聞いていない状態で法的なアドバイスはできませんが、一般的には単発的な口論だけではDV事件にはなりにくいと思います。

通報があれば警察は聞き取り捜査

 カリフォルニア州においては、DV事件に対して厳しいという一般的な評価がありますが、一方において、できるだけ早期に問題を発見して、DVをなくそうという積極的な態度が法律や行政に見て取られます。そして、DV事件というのは、かなり密室で行われることも多く、捜査の端緒(きっかけ)は、被害者、証人、そして今回のように隣人の通報というのがほとんどです。
現場の警察官もDV関連の通報があった場合には、聞き取り捜査をするように積極的な指導がなされているので、今回の質問者のところにも事情は聞きにいったのだと思います。
ただ、警察がいきなり現れたら、びっくりしますよね。
恐怖を感じる方もいると思います。
まずは、どのように対応するのかを考えておきましょう。

警察が来たら玄関先で対応

 自宅において、警察官に任意に事情を聞かれるような場合には、玄関先で対応するようにしましょう。
決して、なかに招き入れる必要はないでしょうし、強制捜査(令状(Search warrant)を持っている捜査)でなければ、玄関先で対応すれば十分です。
かりに、なかに入ってもよいか、と聞かれても、「ここで大丈夫です」ということで、玄関先で対応すればよいのです。

もし、「どうぞどうぞ」と招き入れれば、それは承諾があったということになります。
なかに招き入れてしまうと、捜査官によっては、目視で色々な質問をするきっかけにする人もいます。
不審なところに包丁がおいてある、とか、破れたり、血のついたりした服がある、となれば犯罪とは関係なくても、問題化されてしまう可能性が残ります。
警察官も無理になかに入ろうとはしないはずなので、とにかく玄関先で対応してしまうのが良いと思います。
次回続けていきましょう。

 先週までの暑さがカリフォルニアでは少し収まってきましたね。
トンボもみかけます。季節もすこしずつ変わってきていますね。
健康管理をしながらまた一週間がんばっていきましょうね。

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作成者: jinkencom

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