本記事について
本記事は、オーストラリアにおける損害賠償請求と、提携先のミッチェル・クラーク弁護士(MBA法律事務所 ジャパンリーガルサービス、豪州クイーンズランド州弁護士)のサービスについてご説明するものです。JINKEN運営元(米国カリフォルニア州弁護士)とは異なる法域・専門分野のため、米国の法律・弁護士費用の慣行とは区別してご覧ください。
多くの方が気になるのが、「賠償請求は、実際どのくらいの時間がかかるのか」という点だと思います。ここでは、オーストラリア(クイーンズランド州)での自動車事故における損害賠償請求の、大まかな流れをご紹介します。
※ 実際の期間や手続きの詳細は、事故の状況や州によって異なります。あくまで一般的な目安としてご覧ください。
※ クイーンズランド州に限らず、オーストラリア全土に迅速に対応しています。
オーストラリアでの損害賠償請求:大まかな流れ

1. 請求権の確認・保険会社への通知
事故に遭ったら、まずご自身に賠償請求権があるかどうかの確認が必要です。
請求権の有無や、保険会社への通知期限は、州や事故の状況によって異なります。
この段階の請求権の査定は、ミッチェル・クラーク弁護士(MBA法律事務所 ジャパンリーガルサービス)が無料で行っています。
2. 証拠収集
給与明細、源泉徴収票、目撃者の陳述書、医療記録、学歴・職歴など、賠償額の算定に必要な証拠を集めていきます。
この段階では、クライアントご本人からの書類提供など、ご協力をお願いする場面があります。
3. 医療専門家による診断・評価
整形外科医、作業療法士、精神科医など、けがの内容に応じた専門医による診察を受けていただきます。
医学的な証拠は、一定の医学的基準を満たす必要があるため、資格を持つ医師による診察が必要です。
特殊な事情がある場合を除き、基本的にはオーストラリアでの受診が必要になります。
4. 保険会社との交渉(示談)
医療評価をもとに算定した賠償額を保険会社に提示し、交渉を行います。
この段階で和解に至るケースもあれば、さらに交渉を重ねるケースもあります。
示談の場には、クライアントご本人にもご参加いただきます。来豪が難しい場合は、オンラインや電話での参加も可能です。
5. 裁判準備・調停(交渉で解決しない場合)
交渉で解決に至らない場合は、裁判に進むための正式な手続きに入ります。
ただし、これは実際に裁判を行うためというより、次の段階(調停など)に進むための条件を満たす手続きであることがほとんどです。案件の進行中に新たな情報が必要になった場合は、再度、証拠収集や医療評価が行われることもあります。
最終的には、調停の場で解決を図るケースが多くなっています。
オーストラリアでの賠償請求、全体でどのくらいの期間がかかるか
ケースの複雑さや、保険会社との交渉状況によって大きく異なりますが、請求開始から解決まで、数年単位の時間がかかることも珍しくありません。
特に、医療評価や交渉には一定の期間が必要になるため、「早く終わらせたい」という気持ちから、不十分な補償のまま示談してしまうことのないよう、じっくりと取り組む姿勢が大切です。
例えば後遺症が残ってしまう結果となった場合には、長い将来を見据えつつ、結論を急がないようにしてください。
オーストラリアの賠償請求は「一度きり」:やり直しができない仕組み
時間をかけて見極めることが大切な理由は、オーストラリアの損害賠償請求の仕組みそのものにあります。
オーストラリアの賠償請求は、一度きりの手続きです。
いったん解決すれば、その請求は永久に終了し、いかなる理由があっても再開することはできません(米国とも異なる、オーストラリア特有の制度です)。
たとえば、解決した後になって健康状態が大きく悪化した場合でも、あるいは怪我が原因で職を失うといった、思いがけない不利益が生じた場合でも、追加で請求をすることはできません。
だからこそ、ご自身がどのような補償を受けられる可能性があるのか、選択肢を十分に知ったうえで、総合的に検討する時間が必要になります。
ミッチェル・クラーク弁護士(MBA法律事務所 ジャパンリーガルサービス)が「急がないでください」とお伝えするのは、この一度きりの機会を十分に活かしていただくためです。
早く解決したい場合はどうなるのか
一方で、「できるだけ早く解決したい」というご事情も、当然あると思います。
ご安心ください。ご希望があれば、案件を早期に解決することも可能です。
早期の示談にどのようなリスクがあるかは、ミッチェル・クラーク弁護士(MBA法律事務所 ジャパンリーガルサービス)からしっかりとご説明し、必要な注意喚起をいたします。その上で、最終的にどうするかを決めるのは、依頼者ご本人様です。
ご本人の生活やお仕事、ご家族の事情など、人それぞれの理由から、早く区切りをつけることが賢明な選択となる場合もあります。そうしたご判断は尊重され、ご意向に沿って手続きを進めます。
大切なのは、「急ぐか、待つか」を、十分な情報を得たうえでご自身で選べる状態にしておくことです。
まとめ:オーストラリアでの賠償請求にかかる時間
具体的な見通しについては、案件ごとの個別相談でご確認ください。
費用の仕組みについては、オーストラリアでの弁護士費用はどれくらいかかる?—「成功報酬制」の仕組みをわかりやすく解説もあわせてご覧ください。
まずはお気軽にお問い合わせください。
*JINKEN.COMへのご連絡でもこちらのフォームから、お問い合わせを承ります。
この記事について / About this article
編集 / Edited by: JINKEN Australia Desk
JINKEN Australia Desk は、オーストラリアでの損害賠償請求について、日本語話者向けに情報をお届けする JINKEN の豪州編集チームです。提携先であるミッチェル・クラーク弁護士(MBA法律事務所 ジャパンリーガルサービス、豪州クイーンズランド州弁護士)への取材・監修をもとに、交通事故や労災など personal injury・補償分野の記事を編集しています。JINKEN運営元(米国カリフォルニア州弁護士)とは異なる法域・専門分野を扱っているため、米国の法律・弁護士費用の慣行とは区別してご覧ください。
JINKEN Australia Desk is JINKEN’s editorial team covering personal injury and compensation claims in Australia (Queensland) for Japanese-speaking readers. Our articles are produced in consultation with our partner Mitchell Clark, a Queensland-based lawyer at MBA Lawyers who specialises in this field. Please note that this coverage concerns Australian law and differs in jurisdiction and practice from JINKEN’s home operation (a California-based US attorney).